●0
序文~序論
イザヤ書は、わたしたちの時代と深い関わりがあり、これからどのようなことが起きるのかを告げている。
イザヤは、現代のための預言者である。
イザヤ書は
- 表面上の事柄と
- 独自のメッセージを伝える文学的構造とパターン
からなっている。
イザヤ書の学習のためには
- 用語に慣れ親しむ
- イザヤ書の考え方を概念化する
- 文学構造がメッセージにどのような影響与えているかを探る
- 先入観を持ち込まない
ことが大切。
少しずつ理解できるようにすると
- 驚くべきイメージが心に浮かんでくるようになる
- 人生神人類についての新鮮な視点がもたらされる
- その視点を通して
- 現在の危機に対応する力
- 様々な出来事がどこに向かっているかを見える力
- 人生を形作る、すべての断片がどこに収まるかを知る力
が与えられる
イザヤ書がすべての聖文を理解する鍵であると気づくと、他の聖文も理解しやすくなる。
シオンとバビロンの対比
- シオンとは善の典型
- バビロンは悪の典型
イスラエルの歴史を通して、神さまの愛がご自身の子供たちのために作用している様を目の当たりにする。
ヘブライの預言者は、イスラエルとすべての国に対する神さまの代弁者である。
イスラエルはその務めを果たすのをためらい続ける。
→神さまが厳しく叱責する。
→神さまの思いやりに満ちた慈悲深い行いは、悪事に対する神の懲らしめをはるかにしのぐ。
イザヤ書は、過去の負の側面よりも、将来の輝かしい行く末に重点が置かれている。
当時も今も神さまは忠実な民に多くの祝福を与えている。
わたしたちの準備が整うや否や、神さまはわたしたちを祝福される。
神さまは、わたしたちひとりひとりを見守り、世話をする。愛に満ちた親。
神さまは、わたしたちが天に登れるようにはしごを用意された。
神さまの神聖な属性を身につけながら、神さまのようになることではしごを登る。
神さまは、わたしたちの生活と環境を整えてくださる。
神さまは初めから終わりを見たので、わたしたちの確かな導き手となる。
●01
#1.世の終わりの時についての次元
すべての預言者は、同じ示現を見ている。
同じ事は、象徴として同じ名前、で表現している。
預言者によっては、その時代には、その国は既に影響力を失っている場合もある。
その時代と末日の両方に共通の出来事→末日の出来事を、その時代や過去の出来事になぞらえて書いている。
2つのシナリオ
- 正の面 神に従い、悔い改める人の解放と回復。神の民の完全な解放と回復。
- 負の面 神の世界規模のさばき
悪を行う人の滅び
これによって、神の民の解放と回復がなる
国の名前→その国そのものではなく、預言の中での役割を示すものを表している。
イザヤは
アッシリアを
- 北からの軍事主義的な大国
- 冷酷で抑圧的
- 自らを法とする
とし、全治を征服し、人々を奴隷とし、土地を占領し、人々の心に恐怖を植え付ける国として描いている。
人々の悪が熟した時、アッシリアは一時的に平和を確立するかのように見えた。
その後突然エホバの日に、アッシリアは洪水のように押し寄せ地を一掃した。
イザヤは
エジプトを
- 一流の文明大国だが、衰退の一途をたどる
- 勤勉だが、経済的な苦境にある
- 政治安定だが、急速に退廃する
- 宗教的だが、偶像礼拝に陥っている
- 肥沃な土地だが、悪天候に見舞われている
国としている。
神さまは、民が神さまに目を向け、救われるように神を信じることを求めた。
しかし、小国はアッシリアを恐れ、エジプトに助けを求める。
神さまは小国を懲らしめる。神さまに頼らず肉の腕に頼るから。
後の預言者(ゼカリヤやマラキ)の時代には、これらの国々はもはや脅威を与える勢力は無い。
しかしこの国名を使っている→最も勢力があったときに、イスラエルとどう関わったかを考察する。
神さまは、神の民の訴えに応じて、救い出す救助者を遣わしてくださる。
悪事を悔い改める民は、福千年の平和な時代を過ごす。
地は楽園となり、人ともの間に調和が広がる。
#2.文学構造の中に暗号化されたメッセージ
イザヤ書は
- 過去と未来
- 地上と天上
- 預言と神学
これら全てを1つとして捉える。
幸福になるために、乗り越えるべき試練や障害を受ける。
過酷な試練と屈辱を乗り越えた後に得られる幸福→永遠の命、天における栄光
神の僕、王子はおとぎ話の主人公に似ている。
イザヤ書とおとぎ話は、善と悪の典型を扱っている点で似ている。
鬼や巨人といった悪役は、主人公の命を狙う。最後には、自分の命を失う。
アッシリアの王を暗示している。
残酷で抑圧的な継母は 娼婦バビロンを暗示し、彼女は、義にかなった神の民シオンを服従させ、虐げる。
助ける妖精(天使や使者)は、主人公(神さまの僕、王子)の問題に介入する。
?従わず拒む人?
皇帝→家臣となる王(代理の保護者) →民
神さま→イスラエルの王→民、
王は神さまに忠誠を誓う。
神さまは王を保護する
民にとって、王は神さまの代理の役目
●02
神さまは預言者に啓示を与える。
それをどう書くかは預言者が決める。
個人の才能技能による。
イザヤを預言者・聖見者として認めない人は、人は将来を見ることはできないと主張する。
イザヤ書の構造
1.エジプトのシヌへ
- 王族だが、政治的な陰謀により巻き込まれ、命を守るために、自国から逃げる。(イザヤ書1章~39章)
- 外国で暮らす。経験により成長する。(イザヤ書40章~54章)
- 母国へ戻り高い地位へ登る。(イザヤ書55章~66章)
イザヤは、イスラエルの帰還は、ユダヤ人のバビロンからの帰還だけではなく、イスラエルのすべての部族が地の四方から帰還すると預言した。
これは世の終わりに起きること。大きな規模での集団移動。
これはイスラエルが故郷に戻ることから再び始まる神さまの計画の1部である。
ヘブライ文学
一国の先祖や王が生涯に経験することを、国家も民として同様に経験することがある。→先祖や王は民を体現している。(例 ヤコブ(イスラエル))
2.カナン人の4部構成
脅威、戦争、勝利、祝宴
- 背教(1章~9章)
- 裁き(10章~34章)
- 回復(35章~59章)
- 救い(60章~66章)
律法を破り、民が悪くなったので、アッシリアに支配されるのが罰である。
神さまは再び民を立て、律法を教え、御言葉を民の間に送る。
民は悔い改め、受け継ぎの地に戻り、エホバが来て住まわれる。それが勝利。
3.バビロニア文学
3つの脅威や危機のサイクル
- 第一(1章~38章)アッスリアの王→一時的な利益と永遠の損失
- 第二(39章~48章)偶像礼拝者→手で作られたものを拝む。物質的な快楽。霊的な盲目。全てを失う。
- 第三 (49~66)偽りの兄弟→悪の権力者からの圧力に屈するか。神さまを信頼して、神の解放を待つか。
それぞれに従うか、
神さまに従うか。(一時的な困難、神による救済、永遠の祝福)
3つの試練、精錬は悔い改めようとしない悪人を取り除く。
精錬とは神への血を忠誠を証明すること。
その後、福千年。
4.ヒッタイト帝国の皇帝が家臣の王やその民と結んだ契約
契約:守るもしくは拒否で守りと罰が与えられる。(申命記28章)
- 1章~39章: 契約を破って不幸になる。(ただし義人は救われる)
- 40章~66章: 忠誠を新たにして祝福を得る。(ただし背くものは罰を受ける)
神さまのとの契約を守る人だけが、神さまの祝福を得る資格を得る。
5.シオンの理念(エブス人:メルキクの子孫の可能性あり)
- 1.悪人の滅亡(1章~39章)
- 2.義人の解放(40章~66章)
- 3.ダビデの子孫である王の取りなし(36章~38章)
エホバの日において、シオン・エルサレムは安全な場所となる。
民の安全は、王が民のために行う取りなしと、神さまがそれに答えてくださることでもたらされる。
シオンと言う名称が出てくる箇所では、この3つの概念が何らかの形で互いに関連しあっている。
ヒゼキヤ王
- イザヤ書36章(アッシリアの脅し)
- イザヤ37章~38章(神の守り)
神←王←民 忠誠が試される。
イザヤ書は救いの計画を示している。
これから起きること。
神さまが民を愛していること。
を示している。
●03
#3.繰り返される歴史のサイクル
歴史は繰り返す。
神さまがそう組み立てられたのか、そもそも人は過去から学ばず同じことを繰り返すからなのか。
歴史は似て非なるものではある。しかし、抽象化すると同じ。
イザヤの預言において、過去の出来事と歴史の順序は同じではない。かつ期間は短い。
- エジプトからの脱出
- 荒野での放浪
- 約束の地を受け継ぐ
→再び起きる時のための備え。
預言者は過去の出来事の中から再び起きることを選んで預言している。
- バビロンからの新たな大移動と神さまの臨在
- 荒野での新たな放浪
- バビロン=世界とその邪悪な住民
アッシリアの王がエホバの日に彼らを滅ぼす - 世界的破壊の時に地の四方から神の民が集まる(戻ってくる)
- 地の四方からシオンへの集団移動
- 神の民が、あらゆる国からシオンに向かって群れをなして流れ込む
- シオン=神の栄光の雲が天外となって、神の民を守る場所
終わりの時に、神の聖なる山シオンにあらゆる国の民が流れてくる。
恒久的な受け継ぎを得る。
イスラエルの背教
- 1.不義な行為→貧しい人々が抑圧され、貧困に苦しむ。指導者の責任→ソドムの指導者のようになった。民は、ゴモラの住民のようになった。→悪人と罪人を消し去られる。
- 2.偶像礼拝→真実の神さまから離れていく→バビロンのように滅ぼされる
イスラエルは
- 古代に離れ、不貞を犯している人々、失われた10支族を含む追い出された民とユダとベニヤミンの子孫
- 終わりの時に不貞の妻。
- 最近まで神の民であったが、拒んだ人々
終わりの日、
神さまの民が背教→災難が世界を襲う(北からの洪水のように)
火と戦争で地球を清める。→生き残るものはわずか。
アッシリアの王バビロンの王は、国々を動揺させ、恐怖に陥れ、あらゆる民族を滅ぼし尽くし、絶滅させようとする。(平和を装って国々を欺き、裏切り、不意に攻撃する)
→すべての民を自分のみに服従させ、支配者となる。自らを神さまと同等とする。
エホバの日に地球は燃え、ゆり動き、あらゆる都市が破壊され、焼き尽くされ、太陽や月星は光を隠す。不治の病が発生する。
生き残った人々は窮乏生活を送る。
地下の洞窟や巣窟に隠れ、悔い改めなかったことを嘆く。
地は無秩序、無政府、無法状態となる。
神の民は神を拒んだために奴隷にされ、束縛に苦しむ。
アッシリア人はシオンを包囲し、降伏を求める。
その時、主はシオンの山、シナイ山に来られる。アッシリアを焼き滅ぼされる。
しかし、悔い改めるものは救われる。→彼らは歩いて集められる。(ソドムとゴモラ、エジプトから逃げ出したように。過越で死が過ぎ越していったように)
出エジプトのように、荒野でマナによって養われたように。
●04
モーセはイスラエルを集め、虐げるものから解放する。神の律法を与え、民の中に正義と義を確立する。
神さまはモーセに油を注ぎ力を与え、神さまの民を救い出す業を導かれる。
神さまはシナイの荒野で、イスラエルの民と共に住む。
ヨシュアは、イスラエルの部族を再編し、受け継ぎの地を割り当てる。
ダビデは、フラムとユダを統一した。
クロス王は後配した国家の領土を復興する。
ギデオンは、アッシリアのメディア人を倒す。
イザヤ書43章18節~19節
伝道の書1章9節~10節
神さまは過去になされたことと同じことをされる。
神さまの民は、受け継ぎの土地に再び提示し、神殿を再建し、地の上に広がる。
#4.神さまがイスラエルと交わされた契約
イスラエルの神は正義と公平を持って民を治める義にかなった裁き人と指導者を任じられる。
アブラハム・イサク・ヤコブと結ばれたように、新たな無条件の契約を結ばれる。
シナイの荒野で、イスラエルと共に住まわれるように、シオンにおいてイスラエルの民と住まわれる。
地の創造、民の再生。
シオンは楽園となる。
イザヤ43章18節~19節
伝道の書1章9節~10節
神さまは過去になされたことと同じことをされる。
神さまは契約に基づいて行動される。
アブラハム、イサク、ヤコブとの契約。
無条件、彼らがあらゆる状況下で、神さまへの忠誠を示した結果として、与えられた。
神さまの試しの後に祝福が約束された。
イスラエルの子孫がエジプトで奴隷になった後、神さまはモーセを選び、召して、エジプトにいたイスラエルをエジプトから導き出し、先祖に約束された地へ集めた。
その後、神さまはイスラエルの民と条件付きの契約を結ばれた。
条件付きの契約:条件を守った時に祝福を得る。
イスラエルの民は、アブラハム、イサク、ヤコブの子孫ではあったが、エジプトに住んでいたときは契約の民ではなかった。
イスラエルの民は神さまと何の契約も結んではいなかった。
しかし神さまはアブラム、イサク、ヤコブとの契約のゆえに、イスラエルの民をエジプトから導き出し約束の地へと導かれた。
●05
イスラエルの民は自力で約束の地を得る(取り返す)必要があった。
神さまはイスラエルの民と契約を結び、約束の地を手に入れる手段を与えられた。
民の何人かが契約を破る時、祝福を失った。そのため約束の地に入るまでに40年かかることになる。
忠実であればどうなるか
神さまは、イスラエルに、ご自分が全能で哀れみ深い愛の神であることを示された。
イスラエルが国全体として契約を守るなら、敵はイスラエルに危害を加えられない。
イスラエルの反抗
金の子牛を作る→民を滅ぼす(モーセの仲介によりとどめられた)
結果として、この世代は約束の地に入るまでに荒野で死滅し、その子たち(アブラハム、イサク、ヤコブの子孫)が約束の地に入った。
契約を守る限り祝福を得る
兵の1人が約束を破る。→国(民全員)が苦難にあう。
契約を守ることよりも自分が良いと思うことをし始める。→祝福(神の守り)を失い、敵の支配を受けることになる。
民は王を求めた。ヨシュアのように自分たちを導く王を求めた。
預言者サムエルは、神の契約を民に思い起こさせようとした。しかし、敵が迫ってきているときに、短期間で民全員が神に忠実となり、善を守る民となる事は難しいことだった。
民は神さまからあまりに遠く離れてしまっていた。
民は王を求める。
サムエルはイスラエルの神さまが王であり、民はその家臣である。王である神さまの律法を守れば、民は王である神さまによって守られると説いた。
しかし民は人である王により頼み、王であるエホバを拒んだ。
民は神さまの律法を守れないので、神さまは、彼らを導く人を王として立てることを認めた。
そこで神さまは民が求める王を置くことを認め、サウルを王とした。サウルはイスラエルの解放者となるべき者だった。しかしサウルは神の言葉に逆らい、不忠実であることを示した。
そこで神さまはサウル王の代わりにダビデを選び、ダビデの忠実さを認めて、敵を服従させる力を与えた。(バテシバとの関係やウリアを殺害した問題を除いて)
●06
皇帝(主君) →王(家臣) →民
⚠️王は代理の保護者の役割(民の代理)
父→子
- 家臣である王が主君である皇帝に従わない時は、皇帝は王をすげ替える
- 王が皇帝に従う時は、皇帝は王を守る
- 子が父に従う時、父は子を守る
神さま(主君) →王(家臣) →民
神さまと王は、皇帝と王の関係となり、王が神さまに従う時、王は民の代理人(仲保者)となり、王の忠実さによって民は祝福を得る。
民は、神さまから離れ、王に従うものとなる。神さまに従う責任を王に委ね、自分たちは降下する。
民は王の律法を守る。
神さまがダビデと結んだ契約は無条件のものである。
その契約とは、ダビデの後継者は永久に民を統治する、というもの。
エレミヤ33章17節20節~21節
エゼキエル17章22節~24節
イスラエルが散らされる。→他国の王族となるまたは別の地で栄える。
ダビデ→ソロモン
→北王国:北王国の王は誰も神さまに忠実ではないため、アッシリアに滅ぼされる。
→南王国:南王国のほとんどの王は、神さまに忠実ではないため、バビロニアに滅ぼされる。
→世の終わりに再び集められる。
アブラム・イサク・ヤコブと同じように神と人との契約に入る。
苦難の中で救われる。
シナイの契約のように、一国として、民と契約を交わされる。(国とは、一人ひとりの集合体)
神さまとダビデとの契約により、神さまは民を敵から守る。
神さまとレビ人との契約により、神さまは民に御霊を授ける。
神さまとノアとの契約のように、悪人を滅ぼした後に新たな契約を結ばれる。
神さま→神の僕:神の民をシオンに集める。
神の僕は、道を備える解放者。
モーセのように、仲立ちとなる神の僕は高く挙げられる。
エホバの日に、神の民からなる国家が誕生するのを助ける。
#5.シオンとバビロンの概念形態
全後半の7部構成は、相反する次のテーマが存在する
イザヤ書
前半
(1)破滅と再生:1章~5章
(2)反抗と従順:6章~8章
(3)懲らしめと解放:9章~12章
(4)屈辱と栄光:13章~23章
(5)苦しみと救済:24章~27章
(6)不忠実と忠誠:28章~31章
(7)廃嫡と相続:32章~33章
後半
(1)34章~35章
(2)36章~40章
(3)41章~46章
(4)47章
(5)48章~54章
(6)55章~59章
(7)60章~66章
対応関係(交差配列)
(1)→ (7) (2)→ (6) (3)→ (5 )
(4)=中心。
14章:バビロンの王
この上もなく高めた後、倒れ屈辱を受ける。
52章~53章:シオンの王
イスラエルの聖なる王として高められる前に、屈辱を受ける。
屈辱→懲らしめ、苦しみ、荒廃、廃嫡←反抗と不忠実によってもたらされる。
●07
昇栄→解放・救い・再生・相続→従順・忠実→神さまに対して肯定的
イザヤ書の7部構成は、神さまの民が神さまとどのように関わり、神さまが民とどのように関わるかを示している。
1.荒廃と再生
シオンと世界の諸国民の間で起きる状況の逆転(1章~5章、34章~35章)
シオン→悔い改めた民→エホバの日終わりの時に契約の民として生まれ変わる祝福を受ける。
世界→悪事のために荒廃する。呪いを受ける。
2.反抗と従順
(6章~8章、36章~40章)
シオン→イスラエルの再生は神さまの契約を守ることでもたらされる。
民は神さまに従うことを証明する。
あらゆる状況下で試しを乗り越える。
反抗する人、世の中の人→自身を滅びに向かわせる。試しに負ける。
3.懲らしめと解放
(9章~12章、41章~46章)
神さまの介在→悪人の懲らしめ、義人を救う←アッシリアは手段、道具。
神さまの僕、息子はシオンを救いに導く。追放から解放へ。
4.屈辱と昇栄
(13章~23章、46章)
終わりの時のバビロン(シオンに属さないあらゆるもの) →様々な人からなる複合的な存在。自らを高め、落ちる。
シオンとの対比。
地の諸国民、独裁者、虐げるもの、攻撃的な世の大国、敵、敵対者、高慢な同族、反抗的な人々
バビロンで低くされていたが、そびえたつ。バビロンがシオンと神さまに対して身構えるとき、神さまはバビロンに屈辱を、シオンに昇栄を与える。
●08
5.苦しみと救い
(24章~27章、48章~54章)
悔い改めた民、シオン→苦しみから解放、神さまの赦しによって呪いを祝福に変える。
死→不死。霊的、物質的。
バビロン→契約の呪いを受ける。
エホバは契約の呪いを身に受ける。
神の僕は、イスラエルに契約の律法を教え、シオンに道を備える。
神の僕は、義を守る模範となる。
神の僕は、苦しみを忠実に耐えた後に救いを得る。
不忠実と忠誠
(28章~31章、55章~59章)
義に適った人々に、備えられた「命の契約」→あらゆる状況下で忠実であることを証明した人たちと、無条件の福千年に及ぶ契約を結ぶ→シオンに集まる。
悪人に備えられた「死の契約」→神さまに不忠実であることを示す。神さまに背き、人の助言や企てに頼る。他人を抑圧し、シオンに戦いを挑む。殺人、姦淫、偽善者。
廃嫡と相続
(32章~33章、60章~66章)
エホバの日の義人と悪人の間の永遠の分離。
義人は義の模範である。僕に従う人。永遠の相続を受け継ぐ。神さまに忠実。いかなる代価も惜しまないで、神さまの僕が神さまの民を救い出す業を助ける。
悪人は熱狂的カルト神者、義人を迫害する権力者。
イザヤの7部構成では
救いと昇栄(栄光)は区別されている。
昇栄→あらゆる状況下で忠実であることを神さまに証明、あらゆる試練を乗り越える。
神さまの目的は、神の民を霊的肉体的に高いレベルに引き上げること。
これは悪人の妨げによってで進められる。
つまり逆境を乗り越えることで近づいていく。
故郷での苦難、外国への追放、喜ばしい帰還。(時間軸の視点)
苦は預言者の生きていた時代、つまり過去。
全て、エホバの日つまり世の終わりに起きること(正と負の視点)。
過去の出来事を使ってこれから起きること(終末預言)を示す。
シオンの民は、霊的にも、物理的にも低い次元から高い次元へと上っていく(忠実さを試される)。
離散から戻るときに、神の民として生まれ変わりシオンと呼ばれる。
シオンに属さない人はバビロンとみなされる。(神さまから遠ざかる人、神さまの民でありながら、反抗する人、悔い改めない人)
●09
#6.暴君と僕
神の僕の家臣
田舎の農業を基盤とする。社会的安定性。
すみのかしら石は、神さま。
シオンを確立し、民を神さまである王の来臨に備えさせる
創造の力
公正と義を地に確立する。
悔い改め、神への忠誠を新たにする神の民を救い出す。
エホバの日に囚われの身から解放して、安全へと導く。
荒廃の後、再建するのを助ける。
義に適った文明の扉を開く。
義の力
バビロンの王(アッスリアの王)
過去の悪の支配者たちの性格的特徴を持つ人物として描かれている。
不安定。
バビロンは善良を装う偽り
世界そのものを破壊する
混沌の力
悪の力
アッシリアの皇帝
- 1.北から攻め寄せる軍国主義の世界征服者
- 2.自らを神と称する暴君、偶像礼拝、物質主義→不安定
民に忠誠を求める。
天高く、雲の上の王座から軍事力で地を支配する。
→世の終わりに実在する→混沌の力、世界を破壊する。
地球は罪悪の結果、一時的な混沌に陥る。
都市を焼き悪人の国を滅ぼし、人々の富を奪う。
←神さまの道具として悪人に報いをもたらすバビロンの王の目的は、世界を支配すること、神さまの目的を果たす働きをする。
預言は、一貫して、罪悪の後に破壊が訪れる事例を記している。原因と結果。
神さまの民は、この王(世界征服のために荒廃をもたらす男)に気をとらわれたり、暴君や無敵のような軍隊を恐れる必要は無い。
神さまの民は、悪の原因である罪を悔い改め、神との契約を守る必要がある。
神さまの民は、神の力によって守られている。
暴君は道具に過ぎず、神さまは彼を地獄の最も深い穴に突き落とす。
神さまは、世の初めから悪人の滅亡を計画されている。
神さまは、エホバの日にバビロンの王に破壊をもたらす任務と力をお与えになる。
神さまは、暴君がもたらす混沌の中から、新たにより高次な創造をもたらすことを計画しておられる。
地球と人類は、進歩の道を歩み、福千年の前にあらゆる罪悪と圧政は一掃される。
世の終わりはノアの大洪水の時代に似ている。
世に罪悪がはびこり、生命の破壊が蔓延する。
イザヤはアッシリア王を海・川と言う名前で呼び、地を覆い尽くす洪水に例えている。
海や川の水があらゆるもの一掃するように暴君は破壊をもたらす。
●10
暴君と僕の対比。命をかけた戦い。
イザヤは暴君を比喩するために川などを使う。神さまは、海や川を従わせる。
他には、怒り、手、激しい憤り、闇、下、ひ、剣、口、唇、報復、を比喩として使う。
神の僕は暴君と戦う。
神の右手:とらわれ、虐げられている神さまの民を解放する。
旗:悔い改めて、戻ってくるように、呼び集めるための
人の声、神の口
悪人に対する神さまの鞭、杖、神さまの剣、焼き尽くす火、主の再臨を告げるラッパ
世を照らす光
忠実さの模範
選ばれた矢
良い実を結ぶ
義の業、救いの腕
終わりの時に過去にあったことが繰り広げられる
神さまはひとりを選びその人に力を与える。
アブラハムのように東もしくは北東からやってくる。
モーセのように。
ヨシュアのように。
ギデオンのように。
ダビデのように。
ヒゼキヤのように。(シオンの包囲)
ヨブのように。
カレブのように。
ウジア王のように。
メシアは霊的にも現世のことも成し遂げられる。
#7.イザヤの天のはしご
イザヤ書ーイザヤが見たもの。神の命じられたままに終わりのことを初めから
神の戒めを守る→神さまの祝福を得る特権
人は神さまに近づく(昇る)こともあれば、離れる(降りる、降る)こともある。
- エホバ。神さま
- ③模範となる人、僕、息子、天使、セラフィム→あらゆる状況下で自らを証明している。
- ②シオン・エルサレム→あらゆる場面で自分の正しさを証明している。
- ①ヤコブ・イスラエル→神の戒めを守りながら、あらゆる状況下での忠誠さは示せていない。
- ①バビロン→この世のもの、神さまに反抗的
- 滅び→邪悪な体に従う
上位の人は下位のひとの助け手、模範となる。
終わりの時、神の僕や息子たちは
- 迫害を受ける
- 日々罪悪に立ち向かう
- 神の民の悪事のために嘆き悲しむ
- 神の民のために神に取りなしをし、神への犠牲を捧げる
神さまはエホバの民に、神の僕のゆえに悔い改めた民を守る。
ご自分の僕たちを王や祭司に任じ、その他の部族を教え導く。
新しい名前を与えられる。
それは高い位に移ったことを示す。
迫害者は滅びる。
①②③ 3つの民
①マヘル・シャラル・ハシュ・バズ(分捕りは早く、略奪は速やかにくる) → →アッシリアが神に反抗する民を滅ぼし略奪すると言うことを預言。
②シェアル・ヤシュブ→残りのものは戻る(悔い改める) ヘブライ語では、「戻る・帰る」と「悔い改める」は同じ言葉。
③インマヌエル
●11
貴金属や宝石→神の息子、僕
半金属、半宝石→シオンエルサレム→自分で身を守る。高い位に移る。地球もシオンになる。
ありふれた品々→ヤコブ、イスラエル
不純物のカス→低い人々
滅び→バビロン、アッシリア
登ったり降ったり
下の3つ(ヤコブ・イスラエルとその下)は滅びる。
エホバの日に神さまは悔い改めた人々を救う。
神さまはイザヤを召す
セラフはイザヤを癒す、
イザヤはヒゼキヤを癒す、
イザヤの位は上る。
神の僕が神の民を導く。
神の民となるための試し、試練を経て、救い、昇栄と至る。
(アブラハム、イサク、ヤコブと同じように)
試し
- 自分のそむきにより、悔い改めるまで苦しむ。
- 助ける人々のそむきにより取りなしの苦しみを得る。→苦しみは大きい(利己心を捨てる)
#8.救い主-イスラエルの神
- イザヤ書52章13節~15節、53章11節~12節:僕について
- イザヤ書53章1節~10節:シオンの王は神の僕、民のために代弁する。
- イザヤ書53章7節~10節:身を落とされる。屈辱と昇栄
神さまは仲保者を守り、仲保者の取りなしにより民を守る。民は仲保者に忠誠を誓う。仲保者は神さまに義の力を示す。
14章:バビロンの王
52章~53章:シオンの王
対比
53章7節~10節:主は死に至るまで身を落とされ
52章7節:シオンの王となる前触れ
契約は時代によらず、生死にかかわらず、すべての人にも神さまにも及ぶ。
人が契約を守るとき、神さまにも守る義務が生じる。
上昇度が高ければ、降下の度合いも大きくなる。
民の不忠実により代理保護者が負う苦しみが増す。
エホバは「死」からの救いも担う。
死すべき状態で受ける苦しみに打ち勝つ。
民のそむきからの救いを担う。
これができるのは、罪のない主のみ。
父→子、父→子、父→子、父
父であり子
いと高き神
神々の中の神
主の中の主
●12
モーセの律法では、神に背くなら、その人は(神の正義が果たされるため)死を持って償う→自らの死を免れるため、犠牲の動物を捧げることができた。犠牲の動物は代理の役割を果たした。
イザヤ53章7節8節10節 この事は神さまの御子の犠牲を示す。
- ご自分の民の皇帝として、復活により死に打ち勝つ
- ご自分の民のために、自らの命を捧げるダビデ家系の王による身代わり、犠牲となる。
- 民の背きによる贖いを有効にするため、主は犠牲の子羊として死なれる→民のための救いと昇栄が得られる
上位の人が下位の人のために助ける。逆は無い。
人は神さまに背くものなので、自らを救うことはできない。
神さまの正義は同種同様の代価を求める→神に対しては、無限の贖い→全人類に及ぶ→イスラエルの神のみが人の罪の贖いができる。
死に打ち勝つ。
罪の贖い。
犠牲となる。
苦しみと屈辱の重荷→昇栄
これが土台となる。
これなしに救いはない。
エホバの役割
- 肉体を持って生まれる。人としての弱さを持つ。
- 人として地に来る。神が人の位で生まれる。
- ダビデの王家に生まれる。
- すべての正義を行う。罪のない生涯を送る。
- 肉体を持って生まれる。
- 神の力を示す。
- 自分を明言し、死と復活を預言する。
- 自分の民から不当に訴えられ、拒まれ、処刑される。
- 主は霊的な罪悪が最もはびこっている時代に生まれる。
- 神の権威を持つ民のもとに生まれる。
- 不義な方法で処刑される。
- 過越の犠牲と一致する。
- イスラエルの大祭司の手で犠牲にされる。血を流す。
- 証人か死と復活について証言する。
天父は御子を死から救う。
御子は民を罪と死から救う。
民は御子に忠誠を誓う。
御子は天父に罪なき犠牲を捧げる。
背くものが一掃される時、恐怖政治のバビロン(恐怖政治)が滅び、死は克服される。
離散した民が戻ってくる。
シオンは復興し、神殿が再建される。
逆転が起きる。
●13
#9.終わりのときのエホバの日
暴君は、史上最大最も暗い時期、エホバの日に多くの人が全く予期しない時に襲ってくる。暴君は裏切り者であり、国々の富を略奪するもの、バビロンの終わりを告げる。(マタイ16章26節)
大いなる霊的な戦い(第二テサロニケ2章3節~4節、第二テサロニケ2章8節~12節、ダニエル書7章23節~25節)
試し:暴君が一時的に神の民を支配する。(マタイ24章9節~10節)
- 忠実さを示して、はしごを登るもの。
- 多くは落ちる。暴君の語る甘い平和の言葉によって、欺かれる一時的な試練に耐えるのを回避する・いやがる。
- 中立はない。シオン・エルサレム以上かバビロン以下の2択。
僕仲間を打ち叩き、主人が帰ってきたときに嘆く。(マタイ24章48節~51節)
忠実さを示したものが不忠実なものにとって替わる。(サウルからダビデに替わったように)(イザヤ書22章)
シェクナからエリアキム(マタイ24章45節~47節)
神の民の悪口を言い迫害するものは神の敵である。神のために対して抑圧的な態度をとる。(ヨハネ16章2節)
シオンと戦うものは滅びる。
ニネベはヨナの宣教に悔い改めたが、後に滅びた。→神の預言は必ず成就する。
使徒行伝3章21節:万物の更新
義は→すくいに先立つ。 2極化
忠実を試される。
- 困っている人に仕える。飢えている人に食べさせ、着るもののない人に服を着せ、貧しいものを助け、束縛されている人を助ける。
- 契約を守り、神さまに仕える。
イエス=イシュア= 救い
過去のパターンと同じことが→繰り返される。神さまによるもの。
選民をも惑わそうとする。真理と誤りを見分ける方法(マタイ24章24節)
地の四方から集める。(イザヤ43章5節と6節)
霊的なはしごを登って、燃える氷のようになり、反対の力に対抗する。非水、砂漠、荒野、をくぐり抜け民を集める。(詩篇104編4節)
地の四方から集める。(マタイ24章31節)
ラッパの音は、集合の使命を告げるもの。セラフの段階に達した人々に主が現れる。(イザヤ書24章23節)
セラフの段階の人々を、シオンの山の救済者(オバデヤ書1章15節、17節、21節)
イスラエルから144,000人が集められる。(黙示録7章1節~8節、14章1節~5節)
過去の洗える試練が、短い期間に訪れる。
乗り越えるか落ちるかの選択
麦毒、麦、羊とヤギ、賢い乙女と愚かな乙女
10分の1-10分の1が残る。
彼らは洗える状況下で神さまに忠実であったので、神さまの保護を受ける。
男性が女性を守る。
女性は男性を信頼する。
男性は女性の期待に応える。
女性は男性に力を与える。
女性は産みの苦しみを得る
女性は息子を産む。
息子が救いを与える。
男性は、父や夫
女性は、母や妻
としての役割を果たす。
3年間の猶予がある。
神の僕により警告を与えられる。
主が神殿に来られる。
イザヤは3年間アッツリアがエジプト征服することを告げた。
バビロンに悔い改めの3年の猶予を与えた。
神さまは子供たちが神さまを模範として信仰を行使することで、ご自分の属性を身に付けることができる道を備えられた。
神さまは地に来られ、義人と共に住む。