荒野の旅について、レーマン・レムエルとニーファイでは受け取り方が全く違っていた。
- レーマン・レムエルにとっては苦痛でしかなく、エルサレムで死んだ方がましとも思っていた。
- ニーファイにとっては、神さまの豊かな祝福を感じる旅であった。
しばらく休んだのちに、ニーファイは一行が海を渡るための船を造るように命じられ、不平を言う兄たちを説得して一緒に船を造る。
ニーファイが兄たちを説得する言葉は力強く、神さまの助けもうけて、兄たちの怒りをしずめた。
ニーファイの固い信仰を改めて知ることができる。
こんにちはおおさむです。訪問ありがとうございます。
モルモン書のニーファイ第一書17章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・ニーファイ第一書17章の要約と感想
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南南東から東に進路変更
荒野を南南東に進んでいたが、
途中から東に進路を変更した。
アラビア半島の南端ではなく
すこし東を目指した。
その理由は、船の旅をするため。
アラビア半島の南端から船を出すと
アデン湾から外海に出るのが難しい。
東の湾からだと、
アフリカのエチオピアの東側の「出っ張り」
のためにおきる海流に乗って
外海に出ていける
(1節)
神さまの命令を守るための苦難の役割
約束の地を目指す旅として連れ出され、
レーマンたちが
「旅の前に死んだほうがましだった」
「死ななかっただけだった」
と不平を言うほどの
多くの苦難を味わいながら、荒野の中で約8年間も彷徨う。
その苦難は書き尽くせず、家族がほぼ滅びそうなほどであったようだ。
その中で、ニーファイは神さまの祝福・助けが豊かであったと記録している。
神様の計画は私たちの希望通りではない。
神さまの命令・戒めを守るよう努めるとき
それができるように、養い強くされ、方法が与えられる
艱難の中で、祝福・恵みに目を向けることができるか
養い・強くするための神さまの手段だと理解できるか。
神さまの戒めを守ることで、苦難を乗り越える手段や方法が与えれると理解できるか。
リーハイ一行は8年もの間荒野を旅し続けた。
人には、神さまの命令を成し遂げたい、という強い意志と
成し遂げるための行動を起こし
神さまに頼って、最後までやり遂げる信仰を求められている。
(1-6節)
神さまには備えがある
リーハイたちは果実と野蜜が豊かな土地に来た。
それはリーハイ一行が滅びないためと
ここで海をわたる準備をするためであった。
狩りをするための時間を減らす代わりに
船を造る労働が必要になったのである。
つまり、
船を造るためには労働する時間が必要であり
そのために狩りをする時間を減らすことが必要であった。
単に疲れをいやし、喜びに浸るためだけではなかった。
(5-8節)
ニーファイは山で啓示を受ける
ニーファイに山に登るように啓示があり、
山の上で、全員をつれて大海を超えていける船を造ることを命じられる。
一行に関することであるが、リーハイではなくニーファイに啓示が与えられている。
そこに行ってただ待っているだけで啓示が与えられたわけではなく
ニーファイは山の上で主に叫び求めたのである。
一行が導かれてきたこと、豊かな祝福に感謝し
ここに呼ばれたのはなぜですか、
何をするように求められていますか
と叫び求めたのだろう。
船の作り方は神さまが教えてくださった。
目的と手段は与えられた。
何もせず、目的を達するための手段(船)が与えられたわけではなかった。
ニーファイはすぐにその方法で造り始めることにした。
やり方がわかりません
ひとりではできません
という言い訳はニーファイにはなく
神さまが命じられたことについては
Do it now!
その後もたびたび山へ行き
船を造り上げる方法を教えてもらった。
(7-10節。18章1-3節)
ニーファイは自分にできることはすべて行う
船を作るためには道具を作る必要があったので
神さまにあらがねが見つかる場所を尋ねた。
ニーファイはあらがねが見つかる場所を教えてもらうと
その場所にいって、あらがねを探し、見つけ出し
火を吹くためのふいごを作り、火をおこし
岩石からあらがねを溶かし出し、
溶かしだしたあらがねを加工して道具を作った。
(9-11、16節)
荒野での火の利用を禁じられる
リーハイたちは、荒野での旅で、火を用いることを禁じられた。
火の用途はいくつもある。
・煮炊きをする
・夜の暗闇を照らす
・動物から身を守る
・他
神さまは、
・生肉の味を良くされ(煮炊きは不要)
・自らが光になり、彼らを導かれた
結果として
・女性たちは料理や後始末の労働から解かれ
・栄養を保障され
・火の煙によって来る盗賊から身を守られ
・正しい道を歩むことができた
これによって、彼らは、荒野での旅の間
神さまが守ってくださったことと
エルサレムから導き出されたことを知るのである
ニーファイは自らも神さまの命令を守り
兄たちにも、神様に忠実であり、勤勉であるように勧めた。
※レーマン・レムエルは勤勉ではなかったということか
(12-15節)
- 主の命令を守る
- 忠実、勤勉
- 与えられたすべてのものに感謝する
普通でない信仰が求められる
・作るのは大勢が大海を渡るほどの船
・今まで造ったことのない方法で造る
兄さんたちが無謀だ、というのは普通の反応。
レーマン・レムエルは、ニーファイが自分たちのかたくななことを悲しんでいたのに、
その悲しみを見て、無謀なことを企てるのをあきらめたと喜んでいた。
神さまの命令を成し遂げるには、普通でない信仰による行動が要求される。
(17-19節)
兄たちの不満
リーハイもニーファイも
つまらない空想に取りつかれて、
豊かな生活をしていた家族を荒野へ連れ出し、
荒野で長い間苦労をするように導いてきた。
その結果、身重であっても妻たちは身を粉にして働くことになり、
死ななかっただけであらゆる苦しみに遭った。
このような苦難に遭うのであれば、エルサレムを出る前に死んだ方がよかった。
エルサレムにいれば、幸せに暮らせていた。
(20-21節)
自分たちは正しいと決める
反抗する兄たちは、
イスラエルの民にはなんら問題なかった。
リーハイとニーファイが空想に惑わされて、彼らを積み深いと決めつけた、と不平を言った。
- モーセの律法に従っている
- 主の掟、裁決、すべての戒めに従っている
たしかに、形式的には決まりを守って暮らしていたようだ。
しかし、主が求めていたのは「心からの忠誠」「勤勉」
そして「愛」特に貧しいものへの「憐れみ」
彼らは、悔い改めを伝えた預言者を無視し、石を投げ、追い出し、命を狙っていた。
兄たちだけではなく、多くの人が、自分たちのしていることは正しい(そんなに悪いことではない)と考えている。
そこに、悔い改めを伝えるのだから、反論されたり、難しいのは当然かもしれない。
(22節)
出エジプトの奇跡を思い出すように兄たちを励ます
ニーフアイは、兄たちも信じている「出エジプトの奇跡」を示して
神さまから離れてしまったイスラエルを逃れ、
約束の地に向かうのは
苦労が多くても
良いことだと
神さまの守りがあると
兄たちに思い出させようと一生懸命話をする。
モーセは命じられたことを忠実に行う
モーセは民にも忠実であるように求め
主はイスラエルの民を奴隷の状態から導き出された。
主は人の益になるあらゆることをしてくださる。
しかし、民は心をかたくなにした。
主はみ言葉の通りに、彼らを助け、滅ぼした。
(23-32節)
義人は祝福され、罪悪が満ちると呪われる
カナンに住む民が滅ぼされ
やがてイスラエルが滅ぼされる理由。
神さまは地を作り、そこに住む民を置かれる。
神さまはどの民も区別なく愛される。
義にかなった人は神さまから祝福を受ける。
神さまの教えにことごとく反抗して罪悪が満ちると神さまの怒りが降る。
ただし、義人であってもエレミヤのように、民が滅びる時に、ともに命を失うこともあり
バビロンに連れ出され、やがて帰還する人たちのように、命を守られる人たちもいる。
神さまには計画があり、生きる人も死ぬ人もいる。
人はいつかは死ぬ。人格以外のすべてを世に残して次の世に行く。
神さまに従い、善を行う人を愛され、聖約を交わされる。
彼らは神様のもとに戻り幸福に生きる。
義に適う者は、神さまの力を受け、地を治める。
罪悪が熟すと、神さまの怒りを受け、滅びに至る。
義に適った民を起こして、邪悪な者からなる諸国民を滅ぼす。
義人を貴い地へ導く。
悪人を滅ぼしてその地を呪う。
主を神とする民を愛され、
アブラハム・イサク・ヤコブと交わした聖約を覚えておられる。
その子孫をエジプトから救い出したように、
末の日にも救い出される。
(33-40節)
癒される方法が容易であるために
ニーファイは出エジプトの物語を続ける。
荒野でかたくなになった民が、神さまから懲らしめをうけたこと。
神さまは、イスラエルの民に火の飛ぶ蛇に噛まれる、という経験を与えられた。
癒される方法も示されましたが、ただ見るだけで癒される、という方法だったので、従わず命を失った人が大勢いた。
民はかたくなでモーセや神さまを罵りました。それでも、神さまは彼らを約束の地(カナン)へ導かれた。
その後も、民は邪悪になり続け、熟してしまい、囚われの身になってよそへ連れていかれるわずかなものを残して、滅ぼされてしまう。
これも預言された通り。
かたくなな民のために、義人も一緒に苦しい目にあう。
自分の責任を理解し、不平を言わずに耐え、清めの機会とする。
これらは何を象徴するのか。
(41-43節)
ニーファイは兄たちにはっきりと語る
ユダ王国・エルサレムに住む民が邪悪になり、滅ぼされるので、神さまはリーハイと家族を連れ出された。
ユダヤ人は、リーハイを殺そうとし、兄たちもリーハイを殺そうとしたことがある。
兄たちは罪悪を行うのは早く、神さまを思い起こすのは遅い。
(ヒラマン書や3Neに描かれたニーファイ人のようである)
天使が静かに語りかけても、兄たちの心は鈍っていたので、感じることはできない。
※静かな細い声は心で感じるもの
ニーファイは兄たちの心がかたくなであることをはっきりと伝えた。
そのためにレーマン・レムエルは激しく怒り、ニーファイを殺そうとした。
しかし、神さまの力はニーファイとともにあり、兄たちは言い伏せられた。
ニーファイは、神さまが命じられれば、必ずその通りになる、と伝え
神さまが船を造るように命じられたので、必ず造る方法が示される、と明言した。
※方法が示されるが、人はその方法に従って、懸命に働かなければ、達成されない。
神さまの方法が間違っているのではなく、その通りにしない人の故である。
(44-52節)
兄たちは神さまの力に畏れ、ニーファイを拝もうとする
神さまがそうするように命じたので、ニーファイは兄たちに手を伸ばした。
そのとき、レーマン・レムエルは、ニーファイに宿る、神さまの力で身が震えた。
レーマン・レムエルは神さまの力に畏れ、ニーファイを拝もうとする。
兄たちは、自分の身に直接降りかかって初めて、神さまの力を感じる。
ニーファイは兄たちにそうさせないで、神さまを拝するように、父と母を敬うように勧めた。
※レーマン・レムエルは父と母をうやまっていなかった、ということか。
(53-55節)
おまけ
荒野の旅
多くの艱難
主の祝福-->体が強くなる。
環境は変わらない。
主の命令をなし遂げる方法。
エルサレムでは豊かな生活をしていた。
全てを捨てて荒野へ来た。
--ただ約束の地をめざして。
8年も荒野にいる。8年間の艱難がニーファイの民を清めた。
主に頼るほかない。食料も何もかも。
ようやく果実と野蜜が豊かにある(狩りによらなくても食料がある)バウンテフルに来た。
主の備えにみな喜ぶ。
ニーファイ、主に命じられ、主の方法により船を作れ。
作ったことがない、とも、僕がいません、とも、できません、とも言わない。
道具を作るためのあらがねはどこにありますか、と尋ねた。
自分で道具から作る。
岩石-->あらがねをとかしだす-->道具-->船
できることはすべてする。
主の命令を守れば、主が道を備えてくださる。1Ne17:13
主の約束があったのでニーファイは自ら励み、兄弟たちにも勧めた。
兄たち
これまで船は作ったことがない。
自分たちが働かなくてもよいように願う。
リーハイの思いも「愚かな空想」ニーファイも同様。
もとの生活に戻ることを望む。
荒野の生活より、エルサレムで死んだほうがよい。
エルサレムの人々は良い人達(22節33節)
リーハイは自分で判断して荒野へ出た。
ニーファイの説得
出エジプトをひいて、エルサレムの人々は義人ではない、罪悪に満ちているので滅びる。
(正しければ祝福をうける。)
ただ目を向けて見るだけで救われる。
容易であるため、かえって頑にして滅びた。
エルサレムの人々は父を殺そうとした。
レーマン・レムエルも心のなかで殺人をした。
悪事に早く、主を思うのに遅い。
御声を感じることができない。(天使はたびたび語ったのに)
主が全能であることを知っていて、心を頑にする。
兄たちの反応
怒ってニーファイを捕らえようとするが、ニーファイの警告(手を触れたら枯れる)を恐れて何もできない。
ニーファイ
主の命令であればなんでもできる。
船を作ることもできる。アルマ26:12
「みたま」はレーマン達の心に響く。
兄たちはなにも言い返せない。
主の命により手を延ばす。
兄たち震え、奇跡により主の存在をみとめる。
ニーファイを拝もうとする。
兄たちを制止して、神を拝し、父母を敬えと勧める。
レーマン
身に及ぶ危険がないとわからない。知っていても。