彼らはそれまで戦ったことがなかったが、神さまの助けを受けて戦い、アンテプスの兵とともにレーマン人の最強の軍隊に打ち勝った。
レーマン人は自分たちが最強の軍隊であったが、ニーファイ人に援兵が送られてくるのを恐れ、ニーファイ人の策に敗れてしまった。そこにも神さまの助けがある。
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モルモン書のアルマ書56章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・アルマ書56章の要約と感想
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ヒラマンの2千人の勇士が戦闘に加わる
西の海に近い地域で、多くの町がレーマン人に占領されていた。
司令長官モロナイからユダヤの地を守るように任命されたアンテプスとその兵を助けるため、ヒラマンは二千人の青年たちを率いて進軍した。
アンテプスとその兵は町を守り抜くために昼は勇ましく戦い,夜は夜で苦労を重ねていたので,肉体も精神も疲れ切っており、ありとあらゆるひどい苦難に耐えていた。
アンテプスはすでに多くの兵を失っていたので、援兵が来たことで大きな希望と喜びを持った。
レーマン人の兵はアンテプスの軍隊が援兵を得たので、アモロンの命令でニーファイ人を攻めるのを禁じられた。
ヒラマンは弱い状態の時にレーマン人が攻めてこなかったのは神さまの恵みであると考えた。
アンテプスとその兵は、レーマン人が砦(アンテパラの町)から出てくれば、正面と背後から攻めようと準備していたが、レーマン人は以前に奪った町を守ろうと決意し、砦にこもったまま出てこなかった。
これまで多数のアンテプスの兵を殺してきたレーマン人が不安になったのである。
不安という感情は判断を誤らせる。ここでは神さまの助けを受けたとも考えられる。
(1-25節)
モルモン書・アルマ書53章には、モロナイが東の町を守るために留守にしている間に西の町が占領されたこと、それはニーファイ人の中で陰謀と不和が発生したために起きたこと、アンモンの民がニーファイ人を守ろうと、かつて立てた誓いを破って武器を取ろ[…]
アルマ書28
12)また一方では,親族を失ったことをまことに悲しみながらも,彼らがよみがえって,決して終わることのない幸福な状態で神の右に住むであろうという望みに喜びを感じ,また主の約束によってそれを知ってさえいる人々が何千人もいる。
レーマン人の最強の軍隊を誘い出す
2000人の勇士の父親から多くの食糧が届き、ゼラヘムラから援兵が送られてきた。
アンテプスとその兵に援兵と食糧が届いたのを見て、レーマン人は恐れ始め、ニーファイ人に援兵と食糧を得させないために出撃するようになった。
レーマン人が不安になっているのを知り、レーマン人を誘い出す策を用いる。
ヒラマンと2000人の勇士が食糧を運んでいるかのようにアンテパラの町の近くを進軍する。
その後、アンテプスの兵はユダヤの町を守る兵を残して、アンテプスと進軍した。
アンテパラの町には、レーマン人の最強の軍隊が最大の規模で配備されていた。
ヒラマンたちがアンテパラの町の近くを通っていることを知って、レーマン人の軍隊は町を出て、ヒラマンたちに向かって進む。
ヒラマンたちは北方に逃げて、レーマン人の軍隊を誘い出す。
レーマン人の兵たちは、アンテプスの軍隊が全力で追って来るのを知ると,追いつかれる前にヒラマンたちを殺そうと、まっすぐにヒラマンたちを追う。
アンテプスの軍隊は、ヒラマンたちを守るために行軍の速度を速める。
夜になり、野営する。
レーマン人は、夜明け前から、ヒラマンたちを追う。
ヒラマンは若者の命を守るため、行軍を続け、荒野へ向かう。
レーマン人はアンテプスの軍隊に追いつかれないようにまっすぐにヒラマンたちに向かう。
ヒラマンたちも追いつかれないようにまっすぐに進む。
夜になり、野営する。
レーマン人は、夜明け前から、ヒラマンたちを追う。
ヒラマンは若者の命を守るため、行軍を続る(逃げる)。
レーマン人の軍隊は立ち止まる。
※レーマン人は最強最大の軍隊であったが、少数のニーファイ人が援兵を受け、食糧を手に入れるのを見て不安になった。不安という感情は判断を誤らせる。ここでは神さまの助けを受けたとも考えられる。
※誘い出すのには成功したが、アンテプスの兵は追いつくために速度をあげて行軍している。体力を消耗する(疲労がたまる)ことは想定外であったのだろうか。
(26-42節)
ヒラマンの2千人の勇士が初めて戦う
レーマン人が立ち止まった理由は以下のいずれかだがどうするか。
- アンテプスの兵が追いつき、戦闘が始まった。
- 戻って背後から攻撃するのがよい(もともとの作戦)。
- そうみせかけて、ヒラマンたちをおびきよせる。
- このまま逃げるのがよい。
2000人の勇士は、どちらにせよ、戻って戦うことを選択した。
アルマ書56章
47)彼らはまだ一度も戦ったことがありませんでしたが,死を恐れませんでした。そして彼らは,自分の命よりも父親たちの自由のことを考えていました。彼らは母親から,疑わなければ神が救ってくださると教わっていたのです。
48)そして彼らは,わたしに母親たちの言葉を告げて,『わたしたちは,母たちがそれを知っていたことを疑いません』と言いました。
ヒラマンは、青年たちの信念を知り、過去にない勇気、ニーファイ人にはない勇気であり、信仰であると評した。
引き返したところ、アンテプスの軍は急いで行軍したために疲れており、指揮官の多くが剣で倒れ、レーマン人の軍に負けようとしているところだった。
ヒラマンと2000人の勇士はレーマン人の背面から襲い掛かり、大いに殺し始めたので、レーマン人の軍はヒラマンたちに向かってきた。
アンテプスの兵たちは、レーマン人が向きを転じたのを見て、レーマン人の背後を攻めた。
ヒラマンと2000人の勇士とアンテプスの兵がレーマン人を取り囲み、レーマン人を殺したので、レーマン人たちは仕方なく武器を引き渡して降伏し、ニーファイ人の捕虜となった。
ヒラマンは2000人の勇士・青年の中がおおく殺されたのではないかと心配したが、ひとりも倒れず、これまでにないほどの奇跡的な力で戦っていたことが分かった。
奴隷となったレーマン人をゼラヘムラの地に送った。
※ヒラマンの心配は預かった青年たちの安否であった。彼らが全員生きていたことを知り、ヒラマンも驚いた。
※青年たちは初めての戦いであったのに、驚くほどの力でレーマン人の最強の軍隊に立ち向かった。
※幼い時から心身を鍛え、信仰を強め、指導者への従順を培ってきたのだろう。
※時代の危機を救うのは青年たちなのだろう。
(43-57節)
おまけ
アンモンの民が武器を取ろうとしたこと、ヒラマンが止めたこと。(アルマ53:15)
ヒラマンは必ず神様の助けがあると信じた。
二千人の勇士がアンテプスの軍に加わる。
アンテプス喜ぶ。
アンテプスの兵が多く殺されたこと。
悲しみ。
国のため、神のために死んで幸福な有り様にいると思って慰めを得る。
レーマン人はアンテプスの兵が援軍を受けたと知り、攻撃を控える。
主の助け。
弱いうちに攻められたら滅びていた。
策を以てレーマン人に勝とうとしたが、レーマン人は恐れて策に乗らない。
ニーファイ人の援兵と食料を見て不安になり、策に乗った。
アンテプスの兵->アンテパラ市のレーマン人の兵(最強軍)->ヒラマンと二千人の勇士
アンテプスの兵->アンテパラ市のレーマン人の兵<-ヒラマンと二千人の勇士
アンテパラ市のレーマン人の兵は武器を引き渡して虜となる。
ヒラマンと二千人の勇士の信仰の力
死ぬことを恐れず、自分の命よりも親の自由を重んじ、疑いを抱かないなら神は必ず自分らを救いたもう、という母の教えを信じていた。
その通りとなった。