長くつらい戦いのためにかたくなになる者も、柔和謙遜になる者もいた。
ヒラマンたちが力強く悔い改めを伝え、多くの人がバプテスマを受け、神さまの民となり、全地の至る所に再び神の教会を確立した。
こんにちはおおさむです。訪問ありがとうございます。
モルモン書のアルマ書62章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・アルマ書62章の要約と感想
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モロナイの進軍
司令長官モロナイは、大さばきつかさパホーランからの手紙を読んで、心は奮い立ち、パホーランが自由と大義に忠実だとわかって大きな喜びに満たされると同時に、自分たちの国と神さまに背いた謀反人たちの罪悪を嘆いた。
モロナイは、パホーランの求めに応じて、ギデオンの地に向かって多くの兵を集めながら進軍した。
兵は自由を守るために自分から進んで武器をとって集まってきたのである。
しかし、大さばきつかさパホーランと戦う(モロナイが謀反を起こす)のではなく、自由を脅かす謀反人と戦うことになったので、勇んで進軍したのだろう。
(1-6節)
モルモン書のアルマ書46章には、「義を求めて正しく生きること」と「神様を信じる信仰を育てること」の大切さが示されています。人が存在するのは、神様の戒めに従って生きるためです。また、神様の戒めに従うためには、神様を信じる信仰を育てる必要があり[…]
謀反を終わらせる
パホーランの兵とモロナイの兵が連合し、離反者・謀反人たちの兵よりも強くなり、ゼラヘムラの地へ行き、町を攻め、謀反人の王ペーカスを殺し、謀反人たちを捕虜とした。
このときの謀反人たちと、以前に捕えられて牢に入れられていた王政党の者たちは、法律によって裁かれ、処刑された。
国を守るために武器を取ろうとせず,国家に反抗して戦おうとした者たちと、人々の自由を阻んでいることが明らかになった者たちはだれであろうと,法律によって速やかに処刑された。
謀反人が多くいたので、国の安全のために「この法律」を厳しく執行することが必要になった。
ゼラヘムラの地の彼ら自身の民の中に平和を回復し、ヒラマンたち西の海に近い地域の軍隊や、リーハイとテアンクムたち東の海に近い地域の軍隊に、十分な食料と援兵を送った。
謀反人を処罰する法律はこれまでは厳格ではなく、牢に閉じ込める程度で済ませていたようだが、レーマン人に攻められているときにレーマン人と共謀して国の転覆を諮るような謀反人が現れるようになり、厳格に対処することになったようだ。
(7-13節)
モルモン書のアルマ書51章には、権力と富を得ようともくろむ人たちが王政を復活させようとしたこと、それがかなわないとわかってしぶしぶ自由を守ると約束するが、レーマン人が攻めてくると武器をとろうとしなかったこと、それに対してモロナイが怒り、[…]
ニーファイハへ進軍
モロナイとパホーランは,ゼラヘムラの地に大勢の兵を残しておいて,ニーファイハの町にいるレーマン人を打ち破ろうと決意し,大勢の兵を率いてニーファイハの地を指して進軍した。
途中でレーマン人の兵を大勢捕え、向かってくるものを殺し、食糧と武器を奪った。
捕らえた約4千人のレーマン人に、二度とニーファイ人に対して武器を取らないという誓いを立てさせ、アンモンの民とともに住めるように送り出した。
モロナイとパホーランの軍はニーファイハの町へ着くと、町に近いニーファイハの平原に天幕を張った。
ニーファイハの平原でレーマン人と戦いたいと願っていたが、レーマン人たちはモロナイの兵を恐れて出てこなかった。
※モロナイは長期にわたり、休むことなく戦いに出ている。戦いが少しおさまれば、先のことを考えて防備を堅固する取り組みにかかる。
敵が平和の誓いをすれば助けるが、向かってくれば殺す。
モロナイは血を流したいわけではなく、平和の誓いをすればゆるされる、ということがレーマン人にも浸透し、戦いを集結させることにつながった。
モルモンがモロナイのいた時代が最も幸福であった、と評価したのもうなずける。
(14-19節)
モルモン書・アルマ書48章には、レーマン人の王となったアマリキヤがその地位だけでは満足せず、レーマン人をあおりたてて大軍を集め、ニーファイ人を攻めたこと。一方でニーファイ人は自分たちを守るために不本意ながら武器を取ったことが記されている[…]
ニーファイハとリーハイの地を取り戻す
レーマン人が出てこないので、モロナイは、夜、暗闇の中で城壁の上に登り、レーマン人がどこに宿営しているかを探った。
モロナイはその場所を把握し、レーマン人が眠っているのを確認して、自分の軍へ戻り、丈夫な縄と梯子を用意させた。
モロナイは、夜の間に、兵士全員を城壁の上に登らせ、縄とはしごを使って町の中のレーマン人がいない側に降ろした。
レーマン人は目を覚まし、モロナイの軍が城壁の中にいるのを見て驚き恐れ、外へ逃げた。
モロナイは、レーマン人が逃げるのを見て、多くを殺し、多くを捕虜とした。残りの者はモロナイの地へ逃げた。
これまでに捕虜になったレーマン人はアンモンの民に加わることを願って許され、そこで大いに働き始めた。
ニーファイ人は捕虜を監視するという大きな重荷から解放された。
モロナイがリーハイの地へ進軍したところ、レーマン人は恐れて逃げ出した。
武器を捨てる者は捕虜とし、アンモンの民に加えた。
アンモンの民は、捕虜を受け入れ、彼らをまじめでよく働く人物へと変えた。
アンモンの民は、直接戦うことはしなかったが、間接的にニーファイ人の益となり、
直接的に、同胞であるレーマン人を救うことにもなった。
(20-31節)
モロナイの地を取り戻し、この戦争は終結した
逃げ出したレーマン人は、リーハイとテアンクムからも逃げ、モロナイの地へ集まった。
レーマン人の軍隊は、アモロン王とともに、全員がモロナイの地に集まった。
夜になり、ニーファイ人もレーマン人も強行軍で疲れ切って休んでいたが、テアンクムだけは戦略を考えていた。
テアンクムは、この長い戦争、流血、飢餓の原因と責任は、アマリキヤとアモロンにある、と考え、アモロンのことをひどく怒った。
テアンクムは怒りながらレーマン人の宿営に入り、町の城壁を超えて下に降り、アモロン王を探し出して、投げやりで殺した。
アモロン王は死ぬ前に部下を起こしたので、テアンクムは彼らに追われて殺された。
アルマ書62章
37)さて,リーハイとモロナイは,テアンクムが死んだことを知って非常に悲しんだ。見よ,テアンクムは自分の国のために勇ましく戦った人であり,自由のまことの友であったからである。彼はこれまで非常に多くのひどい苦難に耐えてきた。しかし見よ,今は死んで,世のすべての人の行く道を行った。
38)そして翌日,モロナイは進軍してレーマン人を攻め,モロナイの兵はレーマン人を大勢殺し,その地からレーマン人を追い払った。そして,レーマン人は逃げ出し,そのときには,戻って来てニーファイ人と戦うことはしなかった。
39)このようにして,ニーファイの民のさばきつかさの統治第三十一年が終わった。ニーファイ人は長年の間,戦争と流血と飢饉と苦難に遭ってきたが,それは以上のとおりである。
※レーマン人の兵は、ニーファイ人と戦うことを扇動したアマリキヤ王もアモロン王も死んだので、多くの捕虜と死者を出しながら戦う理由を失い、戦うことをやめたようだ。
(32-39節)
アルマ書48章
1)さて,アマリキヤは王位を得るやいなや,ニーファイの民に反感を抱くようにレーマン人の心をあおり始めた。彼は幾人かの者たちを任じて,方々の塔からレーマン人に向かってニーファイ人の悪口を言わせた。
ニーファイ人は神さまに立ち返る
ニーファイ人から離反した者がレーマン人を焚きつけて、ニーファイ人を攻めたことから長い戦いが始まり、その間にニーファイ人の中に権力をむさぼる者が現れたことで、ニーファイ人の中に争いがあり、兵士は飢餓などの苦難を強いられた。
ニーファイ人の中に義人がいたことで、義人の祈りがあったことで、ニーファイ人は救われた。
長期の戦争で苦難を受け、多くの者がかたくなになり、多くの者が柔和になり神さまの前に心底謙遜にへりくだった。
受け止め方の違いだろうか。
何事を受けても感謝する気持ちを持っておくことが勧められているのはこのためだろう。
司令長官モロナイは、レーマン人の攻撃をきわめて受けやすい地方の防備を固めたあと,ゼラヘムラの町へ帰り、軍の指揮権を息子のモロナイハゆだね、家に引きこもり,余生を安らかに送ることにした。
パホーランは元のさばきつかさの職に戻った。
ヒラマンは、受け継ぎの地へ帰り、神の言葉を民に宣べ伝える務めに就き、多くの戦争と争いによって乱れた教会内の統一を図った。
ニーファイの民の中に再び平和が確立された。
ヒラマンと彼の同僚たちは,多くの人に「各自の悪を自覚」させるため,非常に力強く神の言葉を告げ知らせ、人々は罪を悔い改めてバプテスマを受け,神さまの民となった。
ヒラマンと彼の同僚たちは,全地の至る所に再び神の教会を確立した。
法律について数々の条例が定められ、民のさばきつかさたちと大さばきつかさたちが選ばれた。
彼らが謀反を起こすことの無いように新たな法律が定められたのではないだろうか。
ニーファイの民は再び地で栄え始め,増え始め,再び非常に力をつけるようになり、大変豊かになった。
ニーファイの民は富と力と繁栄を得たにもかかわらず,高慢な目をもって高ぶることなく,主なる神を忘れることもなく,主の前に深くへりくだった。
ニーファイの民は神さまが自分たちのためにどれほど大いなることを行ってくださったかを忘れず,神さまが自分たちを死から,束縛から,牢から,あらゆる苦難から救い出してくださったこと,また敵の手からも救い出してくださったことを忘れなかった。
ニーファイの民は神さまに絶えず祈ったので,御言葉のとおりに祝福された。
ヒラマンは,ニーファイの民のさばきつかさの統治第三十五年に死んだ。
ヒラマンもその生涯を民の自由と信仰のために捧げた英雄である。
(40-52節)
教義と聖約18章
44)あなたがたの手によって,わたしは人の子らの中に驚くべき業を行い,彼らの多くに罪のあることを自覚させ,彼らが悔い改めて,わたしの父の王国に来られるようにしよう。
アルマ書50章
20)「あなたとあなたの子孫とは幸いである。彼らは祝福を受けるであろう。彼らはわたしの命令を守るかぎり地に栄える。しかし,わたしの命令を守らなければ主の前から絶たれるということを覚えておきなさい。」
まとめ
レーマン人はもともと怠惰な民。
捕虜になり、アンモンの民に加わって勤勉な民となる。
アンモンの民ももともとレーマン人。
悔い改めて勤勉な民となる。
レーマン人は悔い改めて固い信仰を持つ民となった。
神さまはいろいろな方法で民を助け導かれ、ニーフアイ人も助けられた。
—
民の中の争いと不和と罪悪で苦しんだが、義人の祈りの力で救われた。
長い戦闘による苦しみから頑なになる人も、謙遜になる人もいた。
義人の働きで落ち着きを取り戻し、民は再び祝福を受けて豊かになった。
豊かになっても、神さまの助けを忘れることなく、謙遜に信仰を守った。
おまけ
モロナイ
ペホーランが謀叛人でないことを知って喜んだ。
謀叛党の悪事を悲しんだ。
ギデオンに進む。
途中、自由の旗を立て、兵を集めて進んだ。
ペホーランの軍に加え、ペーカス(謀反党の王)と戦って勝つ。
国の安全のため、直ぐに援兵と食料とを送る。
ペホーラン
再び大さばきつかさとなる。
自由の道を拒む者は死刑となった。
厳しくする必要。
ゼラヘムラに平和を回復する。
モロナイとペホーラン
ニーファイハ市へ向かう。
途中、多くのレーマン人を殺し、虜とした。四千人
捕虜に平和の誓いを結ばせ、アンモンの民と一緒に住むように送った。
ニーファイハ市に住むレーマン人はモロナイを恐れて出てこない。
モロナイはレーマン人が眠っている間に都市のなかに忍び込み、都市のなかを探り、縄と梯子とを作らせて兵を都市の中に入れた。
レーマン人は、朝目覚め、驚いて逃げ、殺され、虜にされた。
平和の誓いをしたレーマン人はアンモンの民のもとに送った。
モロナイの目的は平和であって血を流すことではない。
アンモンの民に加わったレーマン人は勤勉に働く民となった。
アンモンの民は戦わないがこのようにしてニーファイ人を助けた。
虜から起こる大きな患いが無くなった。
レーマン人の兵はモロナイを恐れて逃げ、リーハイとテアンクムの軍からも逃げ、モロナイの地に集合し、ニーファイ人に囲まれた。
皆急いで長い行軍をしたので疲れていた。
誰も軍略を考えていない。
ただテアンクムだけが考えていた。
テアンクムがアモロンを殺す。(アルマ51:33)
テアンクムも殺された。
テアンクムは真の自由の友であった。
モロナイはレーマン人を攻め追い払った。
ニーファイの民の中にも罪悪はあったが、
義人と義人の祈りがあったため、国民は助かった。
長い戦い。
多くの艱難
心を頑にする者
柔和になって神の前に遜る者。
モロナイ
万全を尽くし、防御を固めてゼラヘムラに帰る。
モロナイハに司令長官の職を譲り、余生を穏やかに過ごそうと家に引きこもった。
ヒラマン
再び、神の道を宣べ伝える任につく。
教会の規律を正した。
民は皆悔い改めた。
全国に教会を確立した。
栄えたが謙遜であった。アルマ1:30
ペホーラン
再び裁判職に帰る。
国法も規律を正しくしたので栄えた。