こんにちはおおさむです。訪問ありがとうございます。
モルモン書のアルマ書18章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・アルマ書18章の要約と感想
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ラモーナイ王はアンモンの働きに驚く
ラモーナイ王は、僕たちに、アンモンが王の羊を守ったいきさつの話を証言させた。
※聞いた、ではなく、証言させた。つまり、嘘偽り、誇張なく、正確に話をさせたのである。
- アンモンが忠実に自分の家畜の群れを守ったこと、
- アンモンを殺そうとした者たちと戦ったときに大いなる力をふるったこと
を知って、非常に驚き、
アンモンは人間以上の人であり、レーマン人が殺人を犯したときに重い罰を下す「大霊」ではないか、と言う。
レーマン人は大霊を信じていたが、自分たちの行うことはすべて正しい、と思っていた。
- アンモンが大霊か人間かわからない。
- アンモンは王様の敵に殺される人ではない。
- アンモンは技量と大きな力を持つ。
- アンモンがわたしたちと一緒にいれば敵も王様の家畜の群れを追い散らせない。
- アンモンは王様の味方である。
- ただの人間にあのような大きな力があるとは思えない。
- アンモンはほかの人に殺されるような人ではない。
と答えた
- アンモンは、自分たちの先祖が言い伝えた大霊である。以前、家畜の群れを散らされたので、ラモーナイ王は僕たちを殺した。同じように僕たちを殺さないように、大霊(アンモン)が降って来てお前たちの命を守ったのだ。と言った。
- 僕たちを殺したことで、自分が間違いを犯したのではないかと、恐れ、非常に心配になってきた。
- アンモンに、家畜の群れに水を飲ませに行く前に、馬と場所を用意してニーファイの地(父王がいる場所)へ案内するように、と命じておいた。
屈強な男たちから家畜の群れを守るという、大きな仕事をなし終えた後も、アンモンがその命令を覚えていて、忠実・忠義にその命令を果たしていることに気が付き、そのような忠実さにますます驚いた。 - アンモンは大霊である、と判断した。
- アンモンに自分のところに来てほしいと思っていたが、呼び寄せる勇気がなかった。
さて、ラモーナイ王の父は、レーマン人の全地を治める王であった。ニーファイの地に住んでいて、そこで、息子たちと民のために盛大な宴会を催すことになっていた。その日は特別な日であった。
※ラモーナイ王はイシマエルの子孫であるが、レーマン人の王はレーマンの子孫であるから、イシマエルの子孫でもあり、レーマンの子孫でもあるのだろう。
(1-11節)
- 父王の盛大な宴会
- (アルマ書20章)
9)すると見よ,ラモーナイの父はラモーナイに,「わたしが息子たちと民のために宴会を催したあの特別な日に,なぜおまえはその宴会に来なかったのか」と尋ね,
アンモンとラモーナイ王の会話
アンモンは、命じられていた、馬と馬車の用意を終え、それを知らせに、ラモーナイ王と僕たちのいるところに入ってきた。
アンモンを見た、ラモーナイ王の顔色が変わった。
それを見たアンモンは入ってはいけないところに来た、と思ったのだろう、その場を離れようとした。
※ラモーナイ王は、アンモンが入ってくるのを見て、驚きと恐怖が混ざった顔になったのだろう
王の僕の一人が、アンモンに、最上級の呼びかけで、この場に入るように促した。
アンモンは、ラモーナイ王に向き直って、自分に何をしてほしいのか、と丁寧に尋ねた。
ラモーナイ王は何を聞いたら良いのか、何を言えばよいのか、わからず、長い時間、じっと黙っていた。
※言葉にできない、知りたいことを聞いてよいかわからない。
アンモンは、もう一度、同じことを尋ねた
ラモーナイ王は、この度も、何も言わなかった。
アンモンは、神さまの御霊に満たされて、王の思いを見抜いて、自分がしたことで驚いているのか、それなら、驚く必要はない、わたしは(大霊ではなく)ただの人間で王の僕であり、王の望みが正しい限り、それを行う、と言った。
ラモーナイ王は、アンモンが自分の思いを見抜いたので驚いたが、アンモンに向かって、お前は何者なのか、すべてのことを知る大霊か、と尋ねた。
※ラモーナイ王の心に、はっきりさせたい、知りたい、という望みが明らかになった。
アンモンは、自分は大霊ではない、と答えた。
※ラモーナイ王は、アンモンが自分を罰するために来た大霊ではないことを知って安心したのだろう。
ラモーナイ王は、アンモンが自分の思いを見抜いた理由と、家畜の群れを守った際の大きな力はどこから来たのかを、自分に話すように求めた。
そして、もし、話してくれるなら、ほしいものを何でもやる、と約束した。
軍隊でアンモンを守る、とも提案したが、アンモンがとても強いことを認めて、へりくだった。
アンモンは、自分がレーマン人のもとに来たただ唯一の目的を要求した。それは、自分の言葉、神さまの教え、を聞いてもらうことだった。
アンモンは賢いけれど、狡猾ではなく、素直な人であり、この世の富を得たい、とか、権力を得たい、という要望は全くなかった。
ラモーナイ王は、アンモンの言葉をすべて信じると約束した。
同僚たちの信頼を得て、自分の言葉を信じさせよう、という、アンモンの策が的中した。
(12-23節)
アンモンはラモーナイ王の疑問に答える
(1)アンモンが自分の思いを見抜いた理由
(2)家畜の群れを守った際の大きな力はどこから来たのか
アンモン:神さまがましますことを信じるか。
ラモーナイ王:「神さま」という言葉がどういう意味なのかわからない。
※「神さま」という言葉を使わないのでその意味がわからない。
アンモン:大霊がましますことを信じるか。
ラモーナイ王:信じる。
アンモン:その大霊が神さまです。
※アンモンは神さまと大霊は、言葉(用語)が違うだけで同じ方である、という説明をした。
アンモン:神さま(大霊)が天地の万物を創造されたことを信じるか。
ラモーナイ王:神さまが地の万物を創造されたことを信じるが、「天」という言葉がどういう意味なのかわからない。
※「天」という言葉を使わないのでその意味がわからない。
アンモン:「天」とは神さまと神さまの聖なる天使が住んでいる場所です。
ラモーナイ王:「天」は地の上の方にあるのか。
アンモン:その通り。
※(1)の答え
ラモーナイ王:アンモンの言葉をすべて信じる。アンモンは(ただの人間ではなく)神さまから遣わされた(天使)か。
※(2)の答え。これでラモーナイ王の2つの疑問に答え終わった。
(24-35節)
- 神さまは人の思いを示す
- (アモス書13章)
13)見よ、彼は山を造り、風を創造し、人にその思いのいかなるかを示し、また、あけぼのを変えて暗やみとなし、地の高い所を踏まれる者、その名を万軍の神、主と言う。
アンモンは王と僕に福音を伝える
アンモンは、ラモーナイ王と僕たちに、
- 世界の創造、アダムが作られたこと、堕落に関する一切のこと、リーハイがエルサレムを出るまでに預言者たちが語ってきたこと、を語り、その民の記録と聖文を王の前に置いた。
- 王と王の僕たちに、自分たち先祖(リーハイとイシマエルの家族)が荒れ野を旅したこと、飢えや渇きに苦しんだこと、彼らの労苦など、すべてのことを語った。
- レーマン・レムエル・イシマエルの息子たちの反抗についてもすべてを話した。
- リーハイがエルサレムを去ったときから、モーサヤ2世までのすべての記録と聖文について解き明かした。
- 世の初めから備えられていた贖いの計画について解き明かした。
- キリストの来臨について知らせ
- 救い主のすべての業について明らかに示した。
ラモーナイ王はアンモンの言葉をすべて信じて、すぐに行動に移した。つまり、悔い改めを行い、罪の赦し、神さまの憐れみを自分と民に与えてくださるように求めた。
神さまの光がラモーナイ王の心に届き、ラモーナイ王は倒れて死んだようになった。
王の僕たちは、王を王妃のもとに運んで、床の上に横たえたところ、王は二日二晩死んだように横たわっていた。
王妃と王の息子たちと娘たちは、王が死んだと思って、王をなくしたことを深く悲しみ、レーマン人の習わしに従って喪に服した。
※僕たちの目の前で、はばかることなく、自分のためだけではなく、民のためにも、心を込めて救い主の憐れみを叫び求めた。
※ラモーナイ王は、喜びのあまり倒れ、そこで救い主の示現を見た。
- 預言者たちが語ってきたこと
- (使徒行伝3章)
18)神はあらゆる預言者の口をとおして、キリストの受難を予告しておられたが、それをこのように成就なさったのである。
19)だから、自分の罪をぬぐい去っていただくために、悔い改めて本心に立ちかえりなさい。
20)それは、主のみ前から慰めの時がきて、あなたがたのためにあらかじめ定めてあったキリストなるイエスを、神がつかわして下さるためである。
21)このイエスは、神が聖なる預言者たちの口をとおして、昔から預言しておられた万物更新の時まで、天にとどめておかれねばならなかった。
- ラモーナイ王は贖い主を見る
- (アルマ書19章)
13)あなたが生きているように確かに,見よ,わたしは贖い主を見た。贖い主は将来おいでになり,一人の女からお生まれになり,御名を信じるすべての人を贖われる。」王はこれらの言葉を言い終えると,胸がいっぱいになり,喜びのあまり再び倒れてしまった。すると,王妃も御霊に強く感じて倒れた。
まとめ
ラモーナイ王は、家畜の群れを失ったことで多くの僕を殺してきた。
アンモンが示した力の話を聞いて、僕を殺してきたことは正しくないことだったのだろうか、大霊や大霊の使いが自分を罰に定めるのではないかと心配になった。
しかし、そうではなく、アンモンはただの人で、神さまの力によって自分の思いを知り、家畜の群れを守り、神さまの真理を聞いて欲しいだけだとわかる。
アンモンの話を聞いて全て信じたあと、ラモーナイ王は僕たちの前で大声で神さまに自分と民への憐れみを求めて祈る。
そこで、神さまはラモーナイ王に栄光の光を授け、ラモーナイ王は喜びのあまり倒れてしまう。
倒れている間に示現を受け、贖い主にまみえたに違いない。
わたしも、ラモーナイ王のような改宗を遂げたいと思う。
アンモンはラモーナイ王が家畜の群れを守れなかった僕を沢山殺したことについて、王に何を言ったか言わなかったか、その記載はない。
殺された僕たちは無駄に命を奪われたのだろうか。
ラモーナイ王はアンモンを大霊と思った時に、僕たちを殺したことを心配していた。
そのことでアンモンが自分に罰を与えに来たのではないかと恐れた。
僕を殺したことが正しくないことだろうかと悔いていたのだろう。
家畜を逃がした僕たちが殺されていたので、アンモンの同僚たちは家畜が散らされたときに取り乱した。
アンモンがこれをよい機会にしようと思った。
レーマン人の間では、相手を殺すことは悪ではなかったのかもしれない。
彼らは何をしても良い、すべて正しい、と思っていた。
(アルマ書18章5節参照)
その後、アンモンの教えを聞いて改宗した彼らは決して悪を行わず、人と争うことをしなかった。
過去の罪悪を心から悔いるようになった。
(アルマ書19章33節参照)