こんにちはおおさむです。訪問ありがとうございます。
モルモン書のモーサヤ書28章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・モーサヤ書28章の要約と感想
ご自身でオンラインまたは書籍で読んでいただくようにお願いします。
モーサヤ書28章のオンライン版はここをクリック
※別タブ(画面)で開きます
レーマン人に救い主の福音を伝え、悔い改めに導き、全地に平和をもたらし、彼らが神さまの罰を受けないように助けようとしたこと、
モーサヤ王が滅びた民の記録を翻訳して民に伝えたこと、
モーサヤ王が神さまの命令に従って保存してきた様々なものをアルマの息子アルマに託したことが記されている。
モーサヤ王の息子たちレーマン人に福音を伝えに行く
モーサヤ王の息子たちは、ニーファイ人の中で自分たちの改宗について話をして回った後、数名の仲間をつれて、父であるモーサヤ王のもとに帰り、ニーファイの地に行ってレーマン人に救い主の福音を伝えることを許してほしいと願った。
モーサヤ王の息子たちは、御霊の働きによって、レーマン人に救い主のことを伝え、先祖の罪悪を立証することで、ニーファイ人に対する憎悪をなくさせ、救いに至る道を知ることで喜びを得させ、ニーファイ人との友好を深めさせて、争いがおきないようにしたいと思った。また、だれであろうと神さまから罰を受け、無窮の苦しみを負うことがないようにしたいと願った。
モーサヤ王の息子たちは、神さまの憐れみによって救い出されたのではあるが、かつての罪悪のために心に深い苦しみを覚え、とこしえに捨てられるのではないかと心配していた。
モーサヤ王は、息子たちの願いを聞き、神さまにどうすべきかを尋ねたところ、彼らを行かせるようにとの答えを受け、息子たちの願い通りに許可した。
神さまは、モーサヤの息子たちが福音を伝えることで、多くのレーマン人が改宗すること、モーサヤの息子たちが永遠の命を得ること、神さまが彼らを守ること、を約束された。
そこで、モーサヤ王の息子たちはすぐにレーマン人のもとに旅立った。
モーサヤ王の息子たちは王位を継ぐよりも、レーマン人を改心させることのほうが重要なことだった。
(1-10節)
- レーマン人の憎悪
- (ヤコブ7章)
24)さて,レーマン人を再び正して真理の知識のもとに連れ戻すために,多くの手段が講じられたが,いずれも無駄に終わった。彼らは戦争と流血を喜びとし,また,彼らの同胞であるわたしたちに対して,永遠の憎しみを抱いていたからである。そして彼らは,武力で絶えずわたしたちを滅ぼそうとした。(エノス書1章)
14)現在のところ,レーマン人を真実の信仰に連れ戻そうとするわたしたちの努力は,むなしいものとなっている。彼らは激しい怒りをもって,何とかしてわたしたちの記録とわたしたち自身を,それにわたしたちの先祖のすべての言い伝えを絶やしてしまおうと誓っているのである。(モーサヤ書10章)
17)このようにして,彼らは子供たちに,ニーファイの子孫を憎むように,また彼らを殺すように,彼らから盗み,略奪し,彼らを滅ぼすためにできるかぎりのことをするように教えた。そのためにレーマン人は,ニーファイの子孫に対して,尽きることのない憎しみを抱いている。
- 人が苦痛をうけることに耐えられない
- (アルマ書13章)
27)さて,わたしの同胞よ,まことにわたしが心痛を感じるほどにひどく心配するとともに,心の底から願っていることがある。それは,あなたがたがわたしの言葉を聴き,罪を捨て,悔い改めの日を先に延ばすことのないようにということである。
モーサヤ王は滅びた民の記録を翻訳した
リムハイの民が発見し、アンモンが翻訳できる人を知っているとしていた、金版はモーサヤ王によって翻訳された。
モーサヤ王は、ウリムとトンミムを用いて、この版の記録を翻訳した。
ウリムとトンミムは世の初めから用意され、言語を解訳するために代々伝えらえた。
ウリムとトンミムは、約束の地を所有するすべての者に、神さまの民の罪悪と忌まわしい行いを明らかにするために、神さまの手によって守られ保存してこられた。
この記録には、アダムの時代から、大洪水の後に、ノアの子孫が天に届くような塔を建てようとして、神さまが民の言語を乱されたときのこと、そこから導かれて約束の地に来て、栄え、そして滅びた民のことが記されていた。
モーサヤの民は、民が滅びたことを知って悲しんだが、この話から多くのことを学んだことは喜びであった。
この話の要約は、「エテル書」としてモルモン書の中に納めれている。
解訳器が必要になるのは、ヤレドの民の記録を翻訳するときだけだったので、それまでは出てこないし、それ以外では出てこない。
ただ、モルモン・モロナイたち親子が彼らからすると約1000年前のニーファイを含む先祖の記録を読むときには、言語が変化していたので、必要だったかもしれない。
モーサヤ王がウリムとトンミムを持っていたことについてのわたしの推測は以下の通り
- リアホナ(羅針盤)がリーハイに与えられたと同じように、神さまがノア王の先祖に与えた。
- (エルサレムがバビロンに捕囚される際の)ゼデキヤ王の息子ミュレク、もしくは共に約束の地に来た人たちが持っていた。
※ミュレクたち、のちのゼラヘムラの民は記録を持っていなかったので、解訳器を持っていた可能性は低い
わたしはどちらかというと上の方だと考えている。
(11-19節)
- 滅びた民の記録
- (モーサヤ書8章)
8)ところが彼らは,幾日もの間荒れ野の中で迷ってしまった。それでも彼らは熱心に探したので,ゼラヘムラの地は見つからなかったものの,またこの地に戻って来た。その間,彼らは多くの水のある地方を旅し,人間と獣の骨が辺り一帯に散乱しており,またあらゆる建物の廃虚が一面に散在している地を発見した。すなわち,イスラエルの大群ほどに数多くの人が住んでいた地を発見した。
9)そして彼らは,自分たちの語ることが真実であるという証拠として,文字が一面に刻んである二十四枚の版を持ち帰った。その版は純金でできている。
12)わたしはもう一度言うが,あなたは翻訳のできる人をだれか知っているか。わたしはこの記録をわたしたちの言葉に翻訳してもらいたい。そうすればこの記録から,この記録を残して滅びた民の残りの者のことが恐らく分かるであろう。あるいは,滅びてしまったこの民そのものについて,分かるかもしれない。わたしは,彼らが滅びた訳を知りたい。」
13)そこでアンモンは王に言った。「王様,わたしはその記録を翻訳できる人を確かにお教えできます。その方は,あるものを持っていて,それを使って見れば,昔の記録でもすべて翻訳することができます。それは神から授けられた賜物です。それは解訳器と呼ばれており,神から命じられないかぎり,だれもそれをのぞいて見ることはできません。求めてはならないものを求めて滅びることのないためです。また,それをのぞいて見るように命じられる人は,聖見者と呼ばれます。
14)まことに,ゼラヘムラの地にいる民の王が,これらのことを行うように命じられた方で,神からこの貴い賜物を授かっています。」
- ウリムとトンミム
- (聖句ガイド)
人が啓示を受けたり翻訳をしたりするのを助ける目的で,神が備えられた道具。ヘブライ語で「光と完全」を意味する。ウリムとトンミムは銀のつるにはめた二つの石で,胸当てとともに使われることもあった。(アブラハム書3章)
1)わたしアブラハムは,主なるわたしの神がカルデヤのウルでわたしに与えてくださったウリムとトンミムを持っていた。(出エジプト記28章)
30)あなたはさばきの胸当にウリムとトンミムを入れて、アロンが主の前にいたる時、その胸の上にあるようにしなければならない。(教義と聖約10章)
1)さて見よ,わたしはあなたに言う。あなたは,ウリムとトンミムによって翻訳する力を与えられた(エテル書3章)
21)さて,主はヤレドの兄弟に言われた。「見よ,わたしが肉にあってわたしの名に栄光を受ける時が来るまで,あなたは見聞きしたこれらのことを,世の人々に公にしてはならない。あなたは見聞きしたことを心に留めておき,だれにもそれを知らせてはならない。
22)見よ,あなたはわたしのもとに来るとき,これらのことを書き記し,それを封じて,だれもこれらのことを解釈できないようにしなさい。あなたは人々が読めない言語でこれらのことを書き記すので,だれも読むことができない。
23)見よ,これらの二つの石をあなたに与えよう。あなたは書き記すこととともに,これらの石も封じなさい。
24)見よ,あなたが書き記す言語はわたしがすでに乱したので,わたしは自分がふさわしいと思うときに,あなたが書き記すこれらのことを,これらの石によって人々の目に明らかにさせよう。」
- モーサヤ1世も古代の記録を翻訳した
- (オムナイ書1章)
20)そしてモーサヤの時代に,文字の刻まれている一つの大きな石が彼のもとに運ばれてきた。それで彼は,神の賜物と力によって,刻まれていたものを解読した
- ニーファイ人の文字
- (モルモン書9章)
32)さて見よ,わたしたちは,わたしたちの中で改良エジプト文字と呼ばれている文字で,わたしたちの知っていることに従ってこの記録を書いてきた。この文字は,わたしたちに代々伝えられ,わたしたちの言葉の使い方に応じて変えられたものである。
モーサヤ王は自分が保存してきたものをアルマの息子アルマに託した
モーサヤ王は先祖から伝えられてきた民の歴史(ニーファイの大版)と、ニーファイの弟ヤコブの子孫アマレカイがベニヤミン王に託したニーファイの小版と、ニーファイがラバンから奪った真鍮の版と、リムハイの民が見つけたヤレドの民の記録、ウリムとトンミム、リーハイが神さまから与えられたリアホナ(羅針盤)やラバンの剣など、神さまの命令により、王自身が保存してきたすべてのものをとりまとめ、アルマの息子アルマに託した。
その際に、モーサヤ王はアルマに、これらのものを守り、保存し、民の記録を書き続け、今後も代々これらを伝えるように命じた。
ひとつは民が救い主の戒めを守り、正しい道を歩むように指導すること、
もうひとつは、先祖から受け継いだ記録を書き続けること。
いずれも容易にできることではないが、彼らは力を尽くしてこれらの責任を果たすようにつとめ、神さまからそれができるように力と守りを受けた。
(11節,20節)