- その途中、荒野の旅をやめてエルサレムに帰りたいとするグループと、神さまの命令に従って荒野の旅を続けようとするグループに分かれてしまう。
- 兄であるレーマン・レムエルは、弟ニーファイの説得に腹をたて、縄で縛って荒野に放置し、猛獣に食わせようとする。
- ニーファイが縄を断ち切って、再び、兄の説得をするところで、仲裁が入り、兄たちは心を和らげ、荒野の旅を続けることにする。
- すぐに弟のくせに、と言い始め、ニーファイルを迫害する兄たち。兄たちになんとか神さまの戒めに従順になってほしいニーファイ。
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モルモン書のニーファイ第一書7章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・ニーファイ第一書7章の要約と感想
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神さまはイシマエルの家族を呼ばれる
リーハイの息子たちによって、イシマエルの家族を連れてくるように、との神さまの命令がリーハイに伝えられる。
神さまの目的は、約束の地に着いたのちに、リーハイの息子たちに子どもが生まれるようにすることであった。
イシマエルは、リーハイとは知り合いで、信頼しあっていたようである。
イシマエル夫妻には、すでに結婚して家族を持っていた息子たちと、未婚の娘たちがいた。
リーハイの息子たちがどのように信頼関係を築いたのかは記録にないが、イシマエルの好意を得たのちに、神さまの言葉をイシマエルに伝えた。
おそらくは、ラバンの真鍮版を手に入れた時の神さまの助けも話したのだろう。
神さまが、イシマエルとイシマエルの家族の心を和らげてくださったので、彼らは、不平もなく、荒野へと出発した。
(1-5節)
小さな集団が二つのグループに分かれる
荒野を旅し始めると、その旅路が楽ではないことがすぐにわかったのだろう、荒野の旅をやめてエルサレムに戻ろうとするグループが現れた。
楽ではないが、神さまの命令に従って、荒野を旅しよう、というグループと対立が起きた。
エルサレムに戻ろうとするグループのほうがメンバー数は多く、ここままでは分裂は必至であった。
(6-7節)
ニーファイがレーマン・レムエルを説得する
エルサレムに戻ろうとするグループは、レーマン・レムエルに率いられていたようである。
ニーファイは、弟ではあったが、兄二人を「どういうわけで」これまでのことを忘れ、信仰を働かせないのか、きびしくいさめた。
- 弟が模範を示す必要があるほど、心がかたくなで思いがくらんでいる
- 神さまの命令に従わない
- 神さまの天使にあったことを忘れる
- ラバンの手から救い出すための神さまの力を忘れる
- ラバンの真鍮版を手に入れた際の神さまの助けを忘れる
- 信仰によって神さまは何事もされるということを忘れる
そして、神さまに忠実であるように勧めている。
ニーファイは、レーマン・レムエルの性格を知っているので、こうすると兄二人がどういう行動をするかわかっていたはずである。
しかし、あえて、自分を(みたまの促しを)抑えきれずに、兄たちを、とてもきびしく、いさめ、神さまの命令に従って、約束の地を得るための旅を続けるように説得する。
こうする以外に分裂を回避する方法はないからである。
(8-13節)
エルサレムが滅びる預言とその理由
預言者の勧告に耳を傾けず、義人との交わりを捨てるなら、御霊の励まし、導きを失い、ついには、祝福を失って滅びてしまう。
(14-15節)
レーマン・レムエルの怒りとニーファイの信仰
レーマン・レムエルは、弟のニーファイから厳しくいさめられ、非常に憤り、ニーファイを捕まえて、縄で縛り、荒野にすてて、猛獣の餌食にしてしまおうとした。
弟を殺してしまおうとするほどに、憤っていたのである。
ニーファイは、神様に、兄たちの手から救い出してくださるように、縄を断ち切る「力」を与えてくださるように祈り、その力によって、縄を解いた。
「力」が与えられると信じ、その「力」を行使して、縄を断ち切るのはニーファイがすることである。
縄を断ち切ったニーファイは、再び、兄たちの説得を続ける。
ニーファイは決してあきらめていない。
(16-18節)
ひとのとりなしにより、レーマン・レムエルは心を和らげる
おそらくは、ニーファイが縄で縛られたところから、イシマエルの娘のひとりやイシマエルの妻が、レーマン・レムエルに懇願していたと思われる。
縄を断ち切ったあとも説得を続けるニーファイを見て、イシマエルの息子の一人が加わって、レーマン・レムエルにとりなしてくれた(こころを落ち着かせてくれた)ので、レーマン・レムエルは心を和らげた。
(19節)
心を和らげたレーマン・レムエルはニーファイに赦しをもとめる
心を和らげたレーマン・レムエルは自分のしたことを悔いて、ニーファイに赦しを求めた。
レーマン・レムエルは心が落ち着くと、自分のしたことが見えてくるようである。
レーマン・レムエルはニーファイの勧めに従い、神さまに赦しを求めて祈った。
(20-21節)
皆で神さまに感謝し犠牲と燔祭を捧げた
グループの争いも収まり、すべての者がリーハイの天幕(テント)にたどり着き、全員で神さまに感謝し犠牲と燔祭を捧げた。
この時点では、全員が、荒野の旅について、エルサレムから導き出されたこと、約束の地に導かれていることに感謝をし、祝福を願っている。
(22節)
おまけ
主はリーハイに示現を与えて、息子たちをまたエルサレムへ送るように命じられる。
(息子たちに妻を迎えるため、イシマエルの家族を連れてくる)
息子たちは、今回は不平なく、出発したようだ。
イシマエルの家に行く。
気に入られる。(イシマエルの家族とは知り合いであったのだろうか)
主の言葉を話す。
主はイシマエルの心を和らげてくださる。
イシマエルはニーファイ達の言葉を受け入れて、荒野へやって来る。
途中
レーマン・レムエル、イシマエルの娘二人、二人の息子とその家族は、ニーファイ、サーム、イシマエル夫婦と他の3人の娘に背く。
エルサレムに帰りたい。(安楽な生活に戻る)
ニーファイはかなり厳しい言葉で、諌め、励まし、警告を与える。
ニーファイは「みたま」に従って、兄たちを諌める。
エルサレムに戻れば、「滅びる」。
エルサレムの民は擬人を追い出した。
「みたま」は励まさなくなる。
滅びる。モロナイ9:4,2Ne26:11
レーマン・レムエルは、証を得る機会があったのに、従うことができない。
荒野の生活とエルサレムの生活を比べて、安楽な方を選んでしまう。
神様が約束されているものを信仰によって見ることができない。
兄たちは腹をたてて、ニーファイを殺そうとする。
ニーファイは信仰により縄を切り、再び兄たちを諌める。
ニーファイの愛と信仰と忍耐
イシマエルの家族のとりなしで、兄たちは怒りをとく。
ニーファイの命を取ろうとしたことを後悔する。
冷静になると、わかるのだが、感情が先走る兄達。
ニーファイはすぐにゆるして、神に祈るように勧める。
ニーファイの愛と信仰と忍耐
兄たちは主に祈った。
ニーファイは兄たちが主に頼ること、命令を守ること、従順であることを強く願っている。
兄たちにかわって支配者になろうと願っているわけではない。
兄たちが信仰を全うすることに対して、諦めていない。