ニーファイ人は神さまによって領土を回復し、豊かになったが、豊かになったので、富みに執着し、高慢になり、神さまから離れてしまっていた。
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モルモン書のヒラマン書7章は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
モルモン書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
モルモン書・ヒラマン書7章の要約と感想
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北の地から帰ったニーファイの嘆き
さばきつかさの統治第63年から北方の地に行き、神さまの言葉を宣べ伝え、多くのことを預言したニーファイが故郷のゼラヘムラに戻ってきた。
北方の地では御言葉を受け入れる人はいなかった。
ニーファイは、民はひどく邪悪になっていて、ガデアントン強盗団の人たちがさばきつかさとなっており、彼らは神さまの戒めを捨て、神さまの前に少しも善を行わず、人を公正に扱わず、義人を罪に定め、罪人と悪人は賄賂によって罪なしとされ、自分たちの利益と誉れとを得られるように、どんな罪も行えるように、自分の思い通りに行っていたことを知る。
わずか数年でこうなっていたことを見て、ニーファイは悲しみ、苦しみ、叫んだ。
ヒラマン書7章
7)「おお,わたしの先祖のニーファイが初めてエルサレムの地からやって来たその時代にわたしも生きていて,約束の地で先祖のニーファイと一緒に喜ぶことができたらよかったのに。当時のニーファイの民は容易に勧告に従い,神の戒めを確固として守り,罪悪を犯すように誘われるのは遅く,主の御言葉を聴くのは早かった。
8)まことに,もしわたしがその時代に生きていたら,同胞の義を喜んだことだろう。
9)しかし見よ,わたしはこの時代を自分の時代とし,同胞のこの悪事を見て悲しみに打ちひしがれるように定められている。」
レーマン人は、自分たちが占領していたゼラヘムラをはじめとするニーファイ人の領土をニーファイ人に返したのである。
それから数年でニーファイ人はすっかり神さまから離れてしまっていたのである。
豊かさは時として人を大きく誤らせる。
(1-9節)
マタイによる福音書13章
22)また、いばらの中にまかれたものとは、御言を聞くが、世の心づかいと富の惑わしとが御言をふさぐので、実を結ばなくなる人のことである。
マタイによる福音書16章
26)たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。
多くの人にニーファイが悔い改めを告げる
ある人が、ニーファイが自宅の塔の上で叫んでいるのを見て、走って人々に告げたところ、人々はニーファイが深く嘆いている理由を知ろうとして集まってきた。
ニーファイは、神さまが助けてくださったばかりなのに、ニーファイ人が利益を得,人々から称賛され,また金と銀を得ようとし、富と,この世のむなしいものに執着したために、かたくなになり、永遠の不幸と無窮の苦悩へ投げ落とす悪魔に支配されていること、ひどく忌まわしい秘密結社・強盗団に加入していること、悔い改めなければ、神さまから捨てられ、ニーファイ人の町も奪われ、滅ぼされてしまうことを告げた。
ニーファイ人が神さまから与えらえた大いなる知識に対して罪を犯したのに対して、レーマン人はそうしなかったので、レーマン人はニーファイ人よりも義に適っており、神さまの憐れみを受け、長く存在し、子孫を増し加えられる。
歴史は繰り返す。
歴史から学ぶことは大切である。
(10-29節)
エゼキエル書18章
23)主なる神は言われる、わたしは悪人の死を好むであろうか。むしろ彼がそのおこないを離れて生きることを好んでいるではないか。
31)あなたがたがわたしに対しておこなったすべてのとがを捨て去り、新しい心と、新しい霊とを得よ。イスラエルの家よ、あなたがたはどうして死んでよかろうか。
32)わたしは何人との死をも喜ばないのであると、主なる神は言われる。それゆえ、あなたがたは翻って生きよ」。
アルマ書5章
38)見よ,あなたがたに言う。良い羊飼いはあなたがたを呼んでおられる。しかも御自分の御名,すなわちキリストの御名によってあなたがたを呼んでおられる。もしあなたがたがその良い羊飼いの声を,将来その名によってあなたがたが呼ばれるその御名を聴こうとしないならば,見よ,あなたがたはその良い羊飼いの羊ではない。
39)さて,もし良い羊飼いの羊でなければ,あなたがたは何の羊の群れに属しているのであろうか。見よ,わたしはあなたがたに言う。悪魔があなたがたの羊飼いであり,あなたがたは悪魔の羊の群れに属している。これを否定できる者がだれかいるであろうか。見よ,わたしはあなたがたに言う。これを否定する者は偽り者であり,悪魔の子である。
マタイによる福音書15章
19)・・・悪い思い、すなわち、殺人、姦淫、不品行、盗み、偽証、誹りは、心の中から出てくるのであって、
20)これらのものが人を汚すのである。・・・。
モーサヤ書7章
29)見よ,主は言われた。『わたしは,自分の民が戒めに背く日にはこれを助けず,彼らが栄えないようにその道をふさごう。彼らの行いは,彼らの前に置かれたつまずきの石のようになる。』
アルマ書9章
19)あなたがたが罪悪のあるまま生き続けて主の民を滅ぼすことを,主は許されないからである。わたしはあなたがたに,そのとおりであると言う。もしニーファイの民と呼ばれる主の民が,主なる自分たちの神から授けられた非常に多くの光と非常に多くの知識を受けた後,罪と背きに陥るようなことがあるとすれば,主はむしろレーマン人がニーファイの民をことごとく滅ぼすのを許されるであろう。
ヤコブ書2章
13)このようにしてあなたがたは,神の御心の御手があなたがたにほほえんで,たくさんの富を手に入れた。ところがある者たちは,ほかの者より豊かに富を得たことで心が高慢になり,また自分の衣服が高価なことで強情になって高ぶり,さらに,自分はほかの者よりも優れていると思って同胞を苦しめている。
まとめ
ヒラマン書7章(BC23-21)冒頭に、北方の地にいる人たちにたいするニーファイの宣教は全く受け入れられなかった、とある。
ヒラマン書3章(BC46-39)に、ニーファイ人の争いと離反があって、多くのニーファイ人が北方の地に移った。その中にはアンモンの民の子孫もいた、とある。
アンモンの民の子孫もこの代になって、少なくとも北の地に移住した人たちは神様の教えから離れていった、ということになる。
少なくともアルマ書の終わり(BC52)までは、彼らは神様の教えに確固としていた。
(ジェルションの地に住んだのはBC90-77ごろ)
BC90⇒BC40の50年は3世代~4世代にあたる?
ニーフアイの預言
富と虚しいものへの執着から離れないと
古代から預言者によって、神さまの御子が地にこられ、みずからを捧げて、贖いの犠牲としてくださると教えてこられた。
人は誘惑にあい、みずからの選びによって、かたくなになり、神さまの教えから離れ、祝福を失い、互いに争い、やがて滅びてしまう。
歴史は繰り返す。
学ばないと。
おまけ
北方の地に住む民
ニーファイの言葉を受け入れない。
ゼラヘムラ
裁判職を全て強盗団が占める。
不正な裁き。
罪悪がはびこるのを見て、ニーファイは悲しむ。
塔の上で全身全霊を傾けて祈る。
人々が集まってくる。
ニーファイの説教
悔い改め、民の罪悪と滅亡
自分の富に心を奪われて神のことを忘れた。