先祖が交わした誓約を更新したこと、「義を求めて正しく生きること」と「神様を信じる信仰を育てること」の大切さが示されています。
人が存在するのは、神様の戒めに従って生きるためです。
また、神様の戒めに従うためには、神様を信じる信仰を育てる必要があります。
こんにちはおおさむです。訪問ありがとうございます。
旧約聖書のネヘミヤ記1章から13章にエルサレム城壁再建の物語があります。
この物語は何を伝えているんだろうと思われているかもしれません。
聖書を学び始めてから40年以上が過ぎた私の考えを伝えます。お役にたてば幸いです。
バビロン捕囚から帰還後のエルサレムでの工事と障害の状況やネヘミヤが行った改革などです。
ネヘミヤ記・エルサレム城壁再建の物語から学べる5つのことをご紹介します。
ネヘミヤ記・エルサレム城壁再建の物語から学べる5つのこと(ネヘミヤ記1章から13章)
2.ネヘミヤは一人で城壁を調べたあと、民を勇気づけました
3.ネヘミヤは民を信頼し、民もその信頼にこたえました
4.ネヘミヤは貧しいものへの配慮を欠かしませんでした
5.ネヘミヤは会堂を再建し、民に神様の戒めを教えるように備えました
ご自身でオンラインまたは書籍で読んでいただくようにお願いします。
聖書のオンライン版は
https://www.churchofjesuschrist.org/study/scriptures?lang=jpn
または
https://www.wordproject.org/bibles/jp/index.htm
を参照してください。
以下で引用符「」で示しているのは、参考聖句などです。
ペルシャのクロス王がバビロンに捕囚されたユダヤ人に対して、祖国に戻り神殿を再建するように命令します。
異国での生活が70年におよび、祖国のことを知らないユダヤ人がほとんどでした。
クロス王の布告に接して「やらなきゃ」と感じたユダヤ人がいろいろな寄付をうけて祖国へと向かいます。
その作業は順調ではなく、敵の執拗な妨害を受け、中止に追い込まれます。
祖国に戻ったユダヤ人は知恵を使って妨害に対抗し、
神様とその戒めをないがしろにしたことで祖国が滅びたことを思い出し、
神様との契約に立ち返り、自分たちを清めました。
エルサレムの神殿を再建することができました。
(参考)
口語訳聖書での名称と歴史的書物での名称、その時代の出来事
クロス・・・キュロス2世
:エルサレムの神殿再建の命令を出す
ダリヨス・・ダレイオス1世
:(預言者)ハガイ、セカリヤ
:この時代に神殿完成
アハシュエロス・・クセルクセス1世
:(王妃)エステル
アルタシャスタ・・アルタクセルクセス1世
:エズラ、ネヘミヤ
ネヘミヤは、クロス王がユダヤ人の帰還を許可した時には、ペルシャの首都スサに残った家族に生まれました。
ネヘミヤには王の給仕役という良い仕事がありました。王からも信頼されていました。
(毒殺が普通に行われているときには、王が口にいれるものを確認する役目は信頼する人にしか任せないでしょう)
ネヘミヤは、捕囚を免れてエルサレムに戻った兄弟からエルサレムの惨状を聞き、心に苦しみを覚え、エルサレムの再建を神様に願いました。
そして、ネヘミヤは神様に召されました。
ネヘミヤは、物理的な再建だけではなく、信仰面での再建もなければ、エルサレムは再建されないことを知っていました。
ネヘミヤには、給仕役の仕事をしばらく休み、エルサレムの再建を成し遂げたいと、王に願い出ました。
(ネヘミヤ記1章から2章参照)
1.神様は「あなた」が神様を信頼し、人を恐れないことを求めておられます
ネヘミヤの願い、神様の召しを果たすためには、ペルシャのアルタシャスタ王の許可、敵を防ぐこと、ともに働く仲間が必要でした。
絶大な権力を持つ王は、言葉一つで、ネヘミヤだけではなく、家族も民族も、エルサレムを含むイスラエル全土を滅ぼすことができました。
ネヘミヤは王に申し出る前に神様に祈りました。そしてその願いは聞き届けられました。
エルサレムの周辺には、ユダヤ人に敵対する民がいて、城壁の再建を妨害しました。
ネヘミヤは神に祈り、再建が完了できるように神に頼りました。
敵の脅しやあざけりや策略にも負けませんでした。
神様は「あなた」が神様を信頼し、人を恐れないことを求めておられます。
これがネヘミヤ記の物語から学べることのひとつです。
3)王に申しあげた、「どうぞ王よ、長生きされますように。わたしの先祖の墳墓の地であるあの町は荒廃し、その門が火で焼かれたままであるのに、どうしてわたしは悲しげな顔をしないでいられましょうか」。
4)王はわたしにむかって、「それでは、あなたは何を願うのか」と言われたので、わたしは天の神に祈って、
5)王に申しあげた、「もし王がよしとされ、しもべがあなたの前に恵みを得ますならば、どうかわたしを、ユダにあるわたしの先祖の墳墓の町につかわして、それを再建させてください」。
(ネヘミヤ記2章3節~5節)
10)ところがホロニびとサンバラテおよびアンモンびと奴隷トビヤはこれを聞き、イスラエルの子孫の福祉を求める人が来たというので、大いに感情を害した。
(ネヘミヤ記2章10節)
1)サンバラテはわれわれが城壁を築くのを聞いて怒り、大いに憤ってユダヤ人をあざけった。
7)サンバラテ、トビヤ、アラビヤびと、アンモンびと、アシドドびとらは、エルサレムの城壁の修理が進展し、その破れ目もふさがり始めたと聞いて大いに怒り、
8)皆共に相はかり、エルサレムを攻めて、その中に混乱を起そうとした。
9)そこでわれわれは神に祈り、また日夜見張りを置いて彼らに備えた。
(ネヘミヤ記4章1節7節~9節)
9)彼らはみな「彼らの手が弱って工事をやめるようになれば、工事は成就しないだろう」と考えて、われわれをおどそうとしたのである。しかし神よ、どうぞいまわたしの手を強めてください。
13)彼が買収されたのはこの事のためである。すなわちわたしを恐れさせ、わたしにこのようにさせて、罪を犯させ、わたしに悪名をきせて侮辱するためであった。
(ネヘミヤ記6章9節13節)
2.ネヘミヤは一人で城壁を調べたあと、民を勇気づけました
ネヘミヤの願い・神様の召しはエルサレムの再建でした。
しかし、実際にどの程度城壁が壊れているのかを自分の目で確かめてみるまでは、だれにもその目的を話しませんでした。
敵が周りを囲む中での城壁の再建は、貧しいエルサレムの住民にとって難題であったからかもしれません。
そして状況を確認した後、難題に挑戦するように民を勇気付けました。
12)夜中に起き出た。数人の者がわたしに伴ったが、わたしは、神がエルサレムのためになそうとして、わたしの心に入れられたことを、だれにも告げ知らせず、またわたしが乗った獣のほかには、獣をつれて行かなかった。
13)わたしは夜中に出て谷の門を通り、龍の井戸および糞の門に行って、エルサレムのくずれた城壁や、火に焼かれた門を調査し、
16)つかさたちは、わたしがどこへ行ったか、何をしたかを知らなかった。わたしはまたユダヤ人にも、祭司たちにも、尊い人たちにも、つかさたちにも、その他工事をする人々にもまだ知らせなかった。
17)しかしわたしはついに彼らに言った、「あなたがたの見るとおり、われわれは難局にある。エルサレムは荒廃し、その門は火に焼かれた。さあ、われわれは再び世のはずかしめをうけることのないように、エルサレムの城壁を築こう」。
18)そして、わたしの神がよくわたしを助けられたことを彼らに告げ、また王がわたしに語られた言葉をも告げたので、彼らは「さあ、立ち上がって築こう」と言い、奮い立って、この良きわざに着手しようとした。
(ネヘミヤ記2章12節13節16節~18節)
3.ネヘミヤは民を信頼し、民もその信頼にこたえました
ネヘミヤは城壁の再建を家族ごとに分担させました。
(ネヘミヤ記3章参照)
ネヘミヤは民を組織し、日夜見張りを置き、武装させ、家族のために戦うように励ましました。
民も神に頼り、互いを助け合い、熱心に働きました。
不可能と思われていた城壁の再建でしたが、預言者の励ましと、民の勇気とによって成し遂げることができました。
6)こうしてわれわれは城壁を築いたが、石がきはみな相連なって、その高さの半ばにまで達した。民が心をこめて働いたからである。
(ネヘミヤ記4章6節)
16)その日から後は、わたしのしもべの半数は工事に働き、半数はやり、盾、弓、よろいをもって武装した。そしてつかさたちは城壁を築いているユダの全家の後に立った。
17)荷を負い運ぶ者はおのおの片手で工事をなし、片手に武器を執った。
21)このようにして、われわれは工事を進めたが、半数の者は夜明けから星の出る時まで、やりを執っていた。
22)その時わたしはまた民に告げて、「おのおのそのしもべと共にエルサレムの内に宿り、夜はわれわれの護衛者となり、昼は工事をするように」と言った。
23)そして、わたしも、わたしの兄弟たちも、わたしのしもべたちも、わたしを護衛する人々も、われわれのうちひとりも、その衣を脱がず、おのおの手に武器を執っていた。
(ネヘミヤ記4章16節17節21節~23節)
15)こうして城壁は五十二日を経て、エルルの月の二十五日に完成した。
16)われわれの敵が皆これを聞いた時、われわれの周囲の異邦人はみな恐れ、大いに面目を失った。彼らはこの工事が、われわれの神の助けによって成就したことを悟ったからである。
(ネヘミヤ記6章15節16節)
4.ネヘミヤは貧しいものへの配慮を欠かしませんでした
エルサレムにいた民は大半が貧しかったので、抵当として田畑や家を抵当に取られており、息子や娘が奴隷になるように強いられていた。
ネヘミヤはこのことを知って、田畑や家を返すように、利息としてとっていた金銭を返すようにさせた。
(ネヘミヤ記5章参照)
また、ネヘミヤとその兄弟たちはユダの総督としての手当てを求めなかった。
自分の費用で労働者を養い、食物をあたえた。
17)またわたしの食卓にはユダヤ人と、つかさたち百五十人もあり、そのほかに、われわれの周囲の異邦人のうちからきた人々もあった。
18)これがために一日に牛一頭、肥えた羊六頭を備え、また鶏をもわたしのために備え、十日ごとにたくさんのぶどう酒を備えたが、わたしはこの民の労役が重かったので、総督としての手当を求めなかった。
(ネヘミヤ記5章17節18節)
10)そして彼らに言った、「あなたがたは去って、肥えたものを食べ、甘いものを飲みなさい。その備えのないものには分けてやりなさい。この日はわれわれの主の聖なる日です。憂えてはならない。主を喜ぶことはあなたがたの力です」
(ネヘミヤ記8章10節)
5.ネヘミヤは会堂を再建し、民に神様の戒めを教えるように備えました
捕囚されて後、律法の書を読むことの無かったユダヤ人は、神様との契約の律法を知りませんでした。
ネヘミヤは民をすべて集め、エズラに依頼して律法の書を読み聞かせました。
仮庵の祭りやそのほかの儀式も行ったことがなかったので、すべての儀式と、天地創造から捕囚に至るまでのユダヤ人(イスラエル)の歴史と戒めを教え、律法に従うように契約させました。
(ネヘミヤ8章~10章参照)
おまけの考察 サマリヤの人たちはなぜ妨害したのか
※2022/7/31追記
ユダ王国がバビロンに滅ぼされ、多くの民がバビロンに捕囚されていきました。
それ以前に、イスラエル王国はアッスリアに滅ぼされていました。
イスラエル王国の人たちは周りの人たちと婚姻し、イスラエルの神から離れていました。
そこに、ユダ王国の人たちが返ってきて、神殿を建設し、城壁を再建する工事を始めます。
最初、サマリアの人たちは協力を申し出ますが、イスラエルの神から離れていることを理由に断られると、今後は、再建作業を執拗に妨害します。
それまで自由に出入りし、自分たちのもののようにしていたところに、もとの持ち主が戻ってきて再建を始める。自分たちは追い出されたようなものです。再びユダ王国が建設され、自分たちの敵となる。それを防ごうとしたのだと私は考えています。
今の日本が国防費を増加させようとすると、近隣諸国から横槍が入ります。たとえ、近隣諸国の方が巨大な戦闘能力を持っていてもそうなのですから、サマリヤの人たちも同様ではないかと。
※2022/7/31追記 ここまで
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